『SCOOP!』感想とイラスト 中盤までは、中盤からが…

映画『SCOOP!』の滝藤賢一のイラスト(似顔絵)

真夜中のゲス道で出会ったクズの師弟が労働の喜びに打ち震える新たなお仕事映画の良作。だったのだよ。だったんだけど、なんともまあ、もったいないことよのお……。

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目次

『SCOOP!』感想とイラスト 中盤までは、中盤からが…

  1. 作品データ
    1. 予告編動画
  2. 解説
    1. あらすじ
  3. 感想と評価/ネタバレ多少
    1. ゲス的お仕事映画
    2. クズの師弟愛
    3. 良作(中盤までは)
    4. ひたすらもったいない
    5. コレジャナイ

作品データ

『SCOOP!』

  • 2016年/日本/120分/PG12
  • 監督・脚本:大根仁
  • 撮影:小林元
  • 音楽:川辺ヒロシ
  • 出演:福山雅治/二階堂ふみ/吉田羊/滝藤賢一/リリー・フランキー

予告編動画

解説

日本一撮られない男がゲスなパパラッチ役に挑むという、何やらねじれたメタ的設定がちょびっとだけ股間を刺激するというお仕事エンターテインメントです。原作は1985年に公開された原田眞人監督『盗写 1/250秒』とのこと。ってんな映画知らんがな。

監督・脚本は『モテキ』『バクマン。』の大根仁。主演は先日の結婚報告によって所属事務所の株価を急落させた伝説をもつ男、福山雅治。共演に二階堂ふみ、吉田羊、滝藤賢一、リリー・フランキーなど。

あらすじ

かつては伝説的報道カメラマンとして数々のスクープを手にした都城静(福山雅治)。しかし現在の彼は芸能スキャンダル専門のパパラッチとして、夢も希望も野心もない自堕落な毎日を送るエロ中年へと成り下がっていた。

そんなある日、写真週刊誌「SCOOP!」の新人記者、行川野火(二階堂ふみ)とコンビを組まされることになった静。ソリの合わないふたりの取材はトラブル続きだったが、いくつかのスクープをモノにし、コンビとしての関係も雑誌の売り上げも徐々に良好なものとなっていた。

さらなる注目を集めるために副編集長の横川定子(吉田羊)が打ち出したのが、複数の強姦殺人事件で服役中の元少年の現在を撮影するというものだった。この大仕事に抜擢された静と野火。大胆な計画のもとにこの大スクープを狙うふたりだったが……。

感想と評価/ネタバレ多少

邦画はあまり観ないし、俳優としても歌手としてもビタイチ福山雅治に興味はないし、二階堂ふみも「ゴチになります」でチラッと見たことがあるぐらい。そんなボクですが予告編の出来の良さにひかれて、チャリで5分のTOHOシネマズへとボラボラ出かけてまいりました。

「日本一撮られない男」が「日本一撮る男」を演じる。しかも下ネタ三昧のゲス中年を素で演じる。何やら妙にメタ的な構図ですが、とりたててこれに意味があるわけではなく、この映画は『シン・ゴジラ』や『ハドソン川の奇跡』に通じる真面目なお仕事映画であったという事実をまずお伝えしておきます。

ゲス的お仕事映画

国難に命がけで立ち向かう官僚というお仕事を描いた『シン・ゴジラ』。乗客の命を預かるパイロットというお仕事を描いた『ハドソン川の奇跡』。そして国民の下世話な知的好奇心を充足させるために徹夜の日々を送る、パパラッチというお仕事を描いた『SCOOP!』。

お仕事に優劣の差はありません。この映画は与えられた仕事に全力で立ち向かう人間の乳と股間とケツを描いた立派なお仕事映画でありました。世界は需要と供給で成り立っておりますので、乳と股間とケツに需要があるからこそ彼らはご飯をおいしく食べられるわけであり、これはつまり絶対的正義なのであります。

正義の名のもとに激写される芸能スキャンダルの数々。ゴキブリ以下、ドブネズミ以下だっていいじゃない。仕事に優劣の差はない。このゲスな仕事に文句を垂れながらも邁進し、闘い、確実な成果を勝ち取った君たちの姿は間違いなく光り輝いておりましたよ。

クズの師弟愛

闇の中で光を探し求めた男と女。ゲスな中年パパラッチと生真面目な新人記者。彼らふたりの凸凹バディ映画、師弟ものとしてもこれはいい映画です。特に福山雅治はあいかわらず演技はへたっぴですが、今作の守るべき虚像を吹っ切った人間のクズとしての姿は非常に好印象。

大失態をやらかした野火の首根っこをつかみ、「誰だこんなど素人連れてきた奴は!」と編集部に乗り込み、悪態怒声破壊の限りを尽くす彼の雄姿は人間のクズとしての魅力にあふれておりました。素のなせるわざでしょうか?彼に興味のないボクには知る由もありませんが。

そんな人間のクズが、うぶな素人記者に下ネタ8、教育2の割合で叩き込んでいく記者としてのイロハ。実はクズの原石であった彼女の才能を見いだし、教育し、いっちょ前の記者として育て上げていく『マイ・フェア・レディ』。なんという美しい師弟愛でしょうか。

良作(中盤までは)

「日本でカーチェイスはやっぱ無理だなぁ」という嘆息なぞも途中でありましたが、ゲスの知的好奇心を満足させるためにクズな凸凹師弟が徹夜でお仕事に励む姿は、仕事がある喜び、その仕事で認められる快感が確固として存在し、やはり真面目なお仕事映画のカテゴリーに入れても間違いではないかと。

『バクマン。』でも非常にリアルだった編集会議、桃パイという眼福、まあそれなりの下ネタ、吉田羊のそこはかとない色気、リリー・フランキーのリアルジャンキーなど、予想以上の面白さで正直中盤までは大満足でありました。中盤まではね。

ひたすらもったいない

納得いかないのが中盤からですよ!人間のクズとしての芸能パパラッチという仕事を真面目に下品に描いていたのに、なんで急に「やっぱこんなクズの仕事ばっかしてちゃダメよね」「なんといっても報道。真に意味があるのは報道スクープだべ」なんて方向に流れるかな!

しかも狙うのが元少年で強姦魔の現在の顔って!それこそゲスな知的好奇心以外の何ものでもないし、突然こんなネタ放り込まれても「はあ?」ってなもんですよ。物語上なんの関係もないネタではないですか!

この写真を撮るための作戦もまあグダグダで、滝藤賢一のハカは許せるとしても、それ以外はとにかくひどくてドン引きでした。結局は自分らのゲスな仕事に誇りなんかもってなかったってことですわ。本音では自分の仕事を恥じてたのね。カッコ悪い。

このあとの流れも最悪で、「キラキラはいらんから乳出せよ!おい!」ってな話です。もったいない、もったいない映画だな~って思ってたら、実はまだこっから先があったのです。まさかの展開!怒涛の無理からクライマックスが待っていたのです!

コレジャナイ

核心的ネタバレになるのでここには多くを触れませんが、「なんか違うな~無理矢理だな~」というコレジャナイ感を抑えることができませんでした。まあ師弟ものの最後の継承として必要だと判断したのでしょうね。ボクはいらんと思いますけど。

この無理からクライマックスの主役ともいえる俳優の、リアルな狂気のデロンデロンだけが救いではありますが、本人はまったく救われておりませんので複雑ですなぁ。そこはどうでもいいのか?継承を演出するための使い捨てですか?ひどい話だ。

というわけで、下品で真面目にゲスな仕事に取り組むクズどもの汚物まみれな青春お仕事映画としては優秀で、中盤までなら7点をあげてもよいと思ったのですけど、後半の展開があまりにダメダメで、雪崩式に評価は急降下。結局はくだらないキレイゴトですわ。

まっとうなゲス道を描けないのは日本のエンタメの限界か?男と女がいたら絶対にそこには恋愛を入れなければならんのか?これならアメリカ産の突き抜けた狂気のゲス道のほうがはるかにマシ。久々にあのギョロ目でも拝んで心の洗濯でもいたしますかね?

個人的評価:4/10点

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