『インデペンデンス・デイ:リサージェンス』感想とイラスト 手編みのセーターは男のロマンス

映画『インデペンデンス・デイ:リサージェンス』のイラスト

20年ぶりに我々の前に姿を現した『インデペンデンス・デイ2』。さらなるでっかい映像が?ご無体な破壊が?胸熱の演説が?あると思ったら大間違い!この映画にあるのは男の夢!手編みのセーターだ!

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目次

『インデペンデンス・デイ:リサージェンス』感想とイラスト 手編みのセーターは男のロマンス

  1. 作品データ
  2. 予告編動画
  3. 解説
  4. あらすじ
  5. 感想と評価/ネタバレ多少
  6. 20年の安心
  7. 緩急不在でNOエクスタシー
  8. 停滞がもたらした退化
  9. 怒りを鎮める手編みのセーター

作品データ

『インデペンデンス・デイ:リサ-ジェンス』
Independence Day: Resurgence

2016年/アメリカ/120分
監督:ローランド・エメリッヒ
脚本:ニコラス・ライト/ジェームズ・A・ウッズ/ディーン・デヴリン/ローランド・エメリッヒ/ジェームズ・ヴァンダービルト
撮影:マルクス・フォーデラー
音楽:ハラルド・クローサー/トーマス・ワンダー
出演:リアム・ヘムズワース/ジェフ・ゴールドブラム/ビル・プルマン/マイカ・モンロー/ジェシー・T・アッシャー/ブレント・スパイナー/シャルロット・ゲンズブール

予告編動画

解説

あれから20年。人類も異星人もこの決戦に備えていたらしいが、肝心の監督が備えていたかどうかはきわめて疑問が残る大ヒットSFアクション『インデペンデンス・デイ』の続編です。

監督は前作に引き続きローランド・エメリッヒ。出演陣はジェフ・ゴールドブラム、ビル・プルマン、ジャド・ハーシュなどが前作から続投しておりますが、ヒラー大尉役のウィル・スミスは『スーサイド・スクワット』に出演中であえなく事故死。

新顔はいちおうの主役を務めるクリス・ヘムズワースの弟リアム。ほかには『イット・フォローズ』のマイカ・モンロー、新鋭ジェシー・T・アッシャーなどの若手に交じり、『アンチクライスト』のシャルロット・ゲンズブールも出演しております。

あらすじ

20年前の7月4日。突如として現れた異星人との戦いに辛くも勝利した人類は、この戦いから利害を超えた団結と彼らの技術を学び、強固な地球防衛システムのもとかつてない平和な時代を迎えていた。

しかし、20年の時を隔ててふたたび地球へと襲来した異星人の力は、人類の想像をはるかに超えるものであった……。

感想と評価/ネタバレ多少

20年の沈黙を破ってついに我々の眼前に姿を現した『インデペンデンス・デイ2』。もとい『リサージェンス』。「resurgence」の意味は「中断のあとの再開」。要するに、この20年は単なる休戦状態にあったということなのですね。

全米ではすでに大コケが伝えられている本作。復習のために久々に鑑賞した前作の感想で、「エメリッヒの映画は壮大な時間と金の無駄を楽しむものだ」と擁護したのですが、舌の根が乾かぬうちに前言撤回!こいつぁ単なる時間と金の無駄遣いだ!

20年の安心

良い意味でも悪い意味でも大味を極めたがゆえに愛嬌のある胸熱バカ映画へと仕上がっていた前作。とにかくでっかい映像。破壊のエクスタシー。言い訳胸熱ドラマ。そして団結と勝利。大味を超えたバカ映画としての熱量が前作にはありました。

対してこの続編には何があるのだろうか?しいて言うなら20年の歳月がもたらした安心感。人類と異星人との戦いに、人間ドラマに、映像にとってもほっこり安心感がある。技術的格差は縮まり、死ぬべき者が死に、現実の映像技術も進歩した。

つまりは映画になんらの緊張感も存在していないということ。勝てっこない圧倒的力量差があったから、死ぬ者と残された者とのドラマがあったから、「いったいどうやって撮ったんだ?」という驚きがあったから前作は面白かった。

20年の歳月がもたらした技術の革新は、映画内においても現実においてもライバルとの差異を小さくし、新鮮な驚きや脅威をぬぐい去ってしまったし、キャラクターの飽和によってドラマの熱量まで奪われてしまった。つまりは安全安心SF映画。

緩急不在でNOエクスタシー

そんな観ていて皆目ハラハラドキドキしない安全安心SF映画。でもね、SFとしてのビジュアル、画はいいのですよ。そこはやりたいことがはっきりしているエメリッヒなので、「さらにでっかくしてやりゃいいんだろ!」という男汁全開なのです。

前作よりもさらに巨大化した、全長4800キロメートルにも及ぶ超巨大母船が文字通り地球に張りつく姿。そして上げて落としての重力攻撃。このへんのド迫力には確かに技術の進歩を感じます。だがここに破壊のエクスタシーはあったか?

凄いとは思うがイッちゃうほどの快感はない。その原因は演出的タメにあるのでしょう。この続編には前作のような演出的緩急がないのですよね。もうひたすらゴリ押しって感じ。そんな性急に来られてもあたし感じないわよ。このヘタクソ!

停滞がもたらした退化

映画内の20年、そして現実の20年において技術は格段に進歩したものの、肝心のエメリッヒの演出力が退化してるってどゆこと?前半におけるSFとしての画は悪くない。重力攻撃による破壊描写も迫力は凄い。しかし何も響いてこない。何ゆえ?

結局のところ最大の問題は、やっていること、もしくは映画制作のモチベーションが前作から変化していないということなのでしょうね。今の最新技術を駆使してあの『インデペンデンス・デイ』をリメイクしたようなもの。

違うものや、前作を超える何かを創造しようという心意気が感じられない。だからCGに頼ったり、変な球体を出したり、キャラクターを増やした挙句に墓穴を掘ってしまう。どうせなら旧メンバーは前半でスパッと切ったらよかったのに。

いわゆる『エグゼクティブ・デシジョン』方式ですな。増やすだけ増やして消してかないから、結局のところ手が回らずにすべてが中途半端な結果に終わってしまうのですよ。シャルロット・ゲンズブールなんてなんで出てるのかさっぱりわからん。

前作にはなかった面白ポイントとして白兵戦があげられますが、これにしてもやるならやるで『スターシップ・トゥルーパーズ』ぐらい攻め込まなくてはエクスタシーは得られません。二刀流のアフリカ部族長最強伝説にはこうべを垂れますけどね。

だいたいなぜこの映画の主人公は前作の英雄、ラッセル・ケイスの息子ではないのだろうか?そうすればもっと劣等感、飛ぶことと戦うことの意味、そして若手の三角関係が明確化され、ドラマとして機能させることができたというのに。

怒りを鎮める手編みのセーター

SFとしての画、破壊描写の凄まじさは前半がピークであり、後半は完全に息切れ。増えすぎたキャラクターは飽和状態で、ちゃんとしたドラマなんて描いてる暇がない。大味感はさらに悪い方向に進行し、突っ込みどころをあえて列挙する気すらない。

前作の『インデペンデンス・デイ』もそれほど好きではない。この続編の登場を20年待ち焦がれていたわけではない。しかし。しかしである。いちおう映画好きを公言する人間として、こんな悲しく惨めな大ヒット作の続編は観たくなかった。

昨今のハリウッド大作で見え隠れする、中国市場に対するいやらしく媚びた視線も好きではない。媚びるなら媚びるでもっと堂々と全力でやれ!そして面白くやれ!ちゃんと芸にしろ!意味もなくとりあえず出しときましたってのは最もダメだぞ!

とまあ怒ってばっかりってのも芸がないので、ボクがこの映画で唯一好きだと言ってもいいポイントを最後にひとつ。それは前作にも登場し、今回晴れて20年の昏睡状態から復活したオークン博士と、20年彼を看病したアイザックとの友情であります。

コメディリリーフとしての役割も見事でしたが、何より互いを深く想い合う絆に感銘を覚えました。この裏にはエメリッヒの性的指向が反映されておるのですけど、これによって彼らの同人誌が大量制作されるのは必至でありましょう(ないって?)。

ああ~手編みのセーター、着せてあげたかったねぇ……。

個人的評価:2/10点

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コメント

  1. 宵乃 より:

    あー、ダメなタイプの続編でしたか。残念!
    年を取ると保守的になるんでしょうか。いっそのこと前作のファンの若手監督とかが作った方が面白かったかも。
    「スターシップ・トゥルーパーズ」はちょうどこの前観て、記事にしようと思ってたところです。あれも続編はダメダメだと聞いてます。1作目が好きなら観ない方がいいのかな?
    にしても、オークン博士って誰だっけと思ったらあの人ですか。生きてたんですね~。

  2. スパイクロッド より:

    宵乃さんコメントありがとうございます!
    ボクにとってはダメなタイプの続編でした。『エイリアン』シリーズのように毎回違う監督が撮ってそれぞれのカラーを楽しむということもあるでしょうけど、この『インデペンデンス・デイ』はどうでしょう?基本的にはエメリッヒが監督するべきだとは思いますが、この結果を見せられちゃうとなぁ……。何やらパート3の話もあるようなのですけど、この『リサージェンス』の失敗でお蔵入りするかな?
    『スターシップ・トゥルーパーズ』は大好きな映画でして、バーボーベンが監督をしない時点で続編を観る気はありませんでした。というわけでボクも続編はまだ観ていません。だって失望するのは目に見えてるから(笑)。

  3. いごっそう612 より:

    中身が進化していないのか~残念(-_-;)

  4. スパイクロッド より:

    いっごそう612さんコメントありがとうございます!
    エメリッヒが進化することなんてはなから期待はしておりませんでしたけど、中身なんてなくていいからもっと思いっきりバカな方向に振り切れてほしかったですね。残念です。

  5. らびッと より:

    前作は映画としての構成が上手かったですし各々のストーリーにもグッと来るものがありましたが、今回はちょっととっ散らかってる感が否めなかったですね。
    まさか観た後1番印象に残ったのがオークン博士になるとは思わなかったですw、後マイカ・モンローちゃんが可愛かったな。
    エメリッヒのブレずにこういう作品を撮り続けてくれる姿勢は大好きなので、次回作は月が落ちてくるという大作になるみたいなので楽しみにしてます。

  6. スパイクロッド より:

    らびッとさんコメントありがとうございます!
    ボクの感想も見てのとおりの有り様です。前作は逆境のなかで取り戻していく家族の絆という明確なドラマの芯があったのですけど、今回はまったくそのへんがなかったのですよね。まあないならないで破壊と戦いに注力してくれたらよいのですけど、そっちのほうも中途半端という有り様。本当にオークン博士と相棒のアイザックのドラマ以外褒めるところがありませんでした。マイカ・モンローもかわいいけどもうちょっとなぁ……。

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