『COP CAR/コップ・カー』イラスト付きレビュー

映画『COP CAR/コップ・カー』のイラスト

我らがアイドル、ケヴィン・ベーコンの身に降りかかる災厄を、彼の奮闘を、激走を、誤魔化しを、狂気を愛でる映画。ああ~ひたすらきゃわゆいわ♥

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作品データ

『COP CAR/コップ・カー』
Cop Car

  • 2015年/アメリカ/88分/PG12
  • 監督:ジョン・ワッツ
  • 脚本:ジョン・ワッツ/クリストファー・フォード
  • 撮影:マシュー・J・ロイド/ラーキン・サイプル
  • 音楽:フィリップ・モスマン
  • 出演:ケヴィン・ベーコン/ジェームズ・フリードソン=ジャクソン/ヘイズ・ウェルフォード

予告編動画

感想と評価/ネタバレ多少

ケヴィン・ベーコンLOVE♥

家出中に偶然見つけたパトカーを盗んだ少年ふたりが、車の持ち主である悪徳警官によって恐ろしい事件に巻き込まれていく姿を描いた異色のスリラー映画です。監督はこれが2作目となるハリウッド期待の新鋭ジョン・ワッツ。

なかばジョークでYouTubeにアップしたホラー映画のフェイク予告がイーライ・ロスの目に留まり、まさかの映画監督デビューを果たしたという伝説の持ち主、ジョン・ワッツ。この『COP CAR/コップ・カー』はそんな『クラウン』に続く監督第2作。

『クラウン』は未見ですがきっと素敵な血みどろなのでしょう。よってこの『COP CAR/コップ・カー』もいたいけな少年を変態ケヴィン・ベーコンが追いかけ回す素敵に最悪な映画だろうと予測していたのですが、その予測はいい意味で裏切られました。

いきなり「朕虎」「満壺」というアホの反復運動で始まる本作。精一杯の背伸びをした悪ガキどもの現実逃避。だだっ広い草原。空、雲、陽光。そんなアメリカのど田舎で家出敢行中の彼らの道行きは、かの『スタンド・バイ・ミー』のよう。

狂気のスリラーかと思っていたのに意外なほど画が良い。そんな美しい画と、絶妙の間のなかで、無人のパトカーを見つけて「俺らのコップ・カーだ!」とはしゃぎ回る悪ガキども。ここから青春ロードムービーが血みどろに変わるんだな。よしよし。

そしてとうとう技巧的な編集の妙によって、ぬるりと画面に登場してきた真打ちケヴィン・ベーコン。ここから血みどろが、狂気の追跡劇が始まるのだな!と思いきや、ベーコンのかわいらしいひとり芝居を堪能するマニア垂涎の至福タイムの到来です。ちょ~かわいい!

無言でたいへん重要な仕事に従事しておられるベーコンをひたすら撮り続けるカメラ。脱げた靴を拾いに行ってあげるやさしさ。一仕事終えて一服ふかすご苦労さん。そして「あれ?俺の愛車……」となってからの権謀術数と激走。ちょ~かわいい!

少年キラーとしてのベーコンではなく、少年にキラーされかかったベーコンの受難を描く映画だったのですね、これ。ひたすら丁寧に描写された靴ひもロック外しのシーンなんて、超絶地味なのに手に汗握るスリリングさ。がんばれベーコン!

当初の予想をいい意味で裏切る、シチュエーションコメディとして展開していく本作。しかし精一杯の背伸びをした少年たちの現実逃避と、薄汚れた大人たちとの現実がついに巡り合ったとき、ついに非情なスリラー映画としての正体をあらわにするのです。

なすすべもなく大人の現実に呑み込まれ、その汚物を強制的に目撃、体験させられる少年たちの通過儀礼。犯した罪の代償はその身で償わなけらばならない。非情だけどたいへん誠実な展開であり、そうして彼らは大人になっていく。

無灯火での闇夜の疾走。ベーコンからの無線連絡。サイレン。アクセル。やがて見えてくるネオンの明かり。状況を見せるだけで多くを明かさないこの映画。ラストもぶつ切りですが、彼らの未来はまだわずかながらも明るいのです。

異色のスリラー映画として笑いと苦み、そして非情な現実とわずかな希望を提示してみせた本作。88分というサクッとした上映時間も魅力ですが、それでいて非常に濃密ですよ。とりわけベーコンのファンにはたまらん逸品かと。

デビュー作の『クラウン』、そして今回の『COP CAR/コップ・カー』の成功によって、再リブート版『スパイダーマン』の監督に大抜擢されたジョン・ワッツ。再リブートという企画自体にはうんざりだが、この監督ならちょっと観てみたいかもね。

個人的評価:7/10点

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