『マネーモンスター』感想とイラスト 貧乏人だけバカを見る

映画『マネーモンスター』のイラスト

たった6万ドルのためにバカなことをした男。彼の目的は達せられたのだろうか?これによってセルロイドの天井は破られたのだろうか?なんにせよ、貴様らに貧乏人の気持ちがわかってたまるか!

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目次

『マネーモンスター』感想とイラスト 貧乏人だけバカを見る

  1. 作品データ
  2. 予告編動画
  3. 解説
  4. あらすじ
  5. 感想と評価/ネタバレ無
  6. セルロイドの天井をぶっ壊せ!
  7. 女たちよもっと闘え!
  8. いつかあたりまえになる日

作品データ

『マネーモンスター』
Money Monster

2016年/アメリカ/98分
監督:ジョディ・フォスター
脚本:ジェイミー・リンデン/アラン・ディ・フィオーレ/ジム・カウフ
撮影:マシュー・リバティーク
音楽:ドミニク・ルイス
出演:ジョージ・クルーニー/ジュリア・ロバーツ/ジャック・オコンネル/ドミニク・ウェスト/カトリーナ・バルフ

予告編動画

解説

なけなしの6万ドルを「たったそれだけ」呼ばわりされてカイルも筆者も思わずヘコんでしまうサスペンス・ドラマです。

監督は『告発の行方』『羊たちの沈黙』のオスカー女優ジョディ・フォスター。これが監督4作目となります。主演は『ゼロ・グラビティ』のジョージ・クルーニーと、『プレタポルテ』のジュリア・ロバーツ。『オーシャンズ12』以来の顔合わせです。

共演に『不屈の男 アンブロークン』のジャック・オコンネル、『300<スリーハンドレッド>』のドミニク・ウェスト、『大脱出』のカトリーナ・バルフなど。脚本に『ヒドゥン』『張り込み』のジム・カウフの名を見つけてうれしくなっちゃった。

あらすじ

人気財テク番組『マネーモンスター』。軽妙なトークとパフォーマンスが売りの司会者リー・ゲイツ(ジョージ・クルーニー)。彼の功績を認めながらも、生放送で好き勝手やらかすリーに手を焼くディレクターのパティ(ジュリア・ロバーツ)。

いつもどおりリーが台本を無視して勝手なことを喋り出したそのとき、銃を持った若者が番組に突然乱入。リーに爆弾付きのジャケットを着させ、番組をジャックしてしまう。男の名はカイル・バドウェル(ジャック・オコンネル)。

彼は番組で推薦した“アイビス”の株に全財産をつぎ込み、その株の大暴落によって一文無しになってしまったのだという。謝罪と説明を求めるカイルを必死になだめながら、なんとか真相を突き止めようとするリーとパティだったが……。

感想と評価/ネタバレ無

オスカーを2度も獲得した名女優ジョディ・フォスター。若い頃はけっこう不遇で、子役として一家の生活を支える稼ぎ頭であったし、『タクシードライバー』でとち狂ったジョン・ヒンクリーによるレーガン大統領暗殺未遂事件なんかもあった。

映画のなかでも12歳の娼婦役や、2度にわたるレイプ被害、シリアルキラーのお気に入り、女版『狼よさらば』など、暗く殺伐とした不幸な役回りを演じることが多く、どこか神経質なあのお顔もあわせて、勝手に堅物なのだと決めつけておりました。

そんな彼女の監督第4作目がこの『マネーモンスター』。前述したとおり勝手に堅物だと思い込んでおりましたので、金融問題や格差社会に切り込んだ社会派サスペンスなのだろうと思っていたら、あんれま、お気楽痛快サスペンスではありませんか!

セルロイドの天井をぶっ壊せ!

冒頭からちょっと腹の出たジョージ・クルーニーが軽薄に踊り狂うスチャラカ経済番組。かの国におそらくは普通に存在するであろうこの手のスチャラカに、大国アメリカの偉大なる懐の深さを思うような思わないような。

つまりこの時点でこの映画の方向性はすでに示されております。勃起クリーム。生本番白黒ショー(音声のみだが)。って下ネタかい!堅物だと思っていたのにジョディの奴とんだビッチじゃねーか!ってこりゃ失礼。思わず取り乱してしまいました。

え~と簡単に要約してしまいますと、勃起クリームが象徴するものは役立たずな男となるわけですな。そんな薬に頼らなければ自分を誇示できないバカな男どもに支配されたこの愚かな世界。セルロイドの天井をぶっ壊すんだ!

そんな意気込みでこの映画を監督したジョディ・フォスター。愛らしくも愚かな男どもを見事にイジメ倒してくれております。とりわけ主役の男ふたりの落とし方が最高!なんだよかなりねじれたギャグセンスの持ち主じゃんかあんた!

女たちよもっと闘え!

愚かな男たちによって支配された腐った社会を白日のもとに晒す。それでは肝心な女たちはどうなのだろう?ダメ亭主に「Fucking!」と三下り半を突きつけるパワフル妊婦には拍手喝采として、主役級のふたりが中途半端なのはどゆこと?

ジュリア・ロバーツ演じるパティ。影の存在としてリーを操り、励まし、真相解明に奔走する役割だが、彼女の立ち位置はどうにもはっきりと定まってはいないような気がする。アイビス社の美人広報ダイアン・レスターにしてもしかり。

特に彼女の役回りはかなりもったいなかった。演じるカトリーナ・バルフの美貌が印象的だっただけに、余計に残念でならない。会社の社長であり恋人でもあるクソ男にもっと明確な反旗を翻してほしかった。パティとともに。

ダメでかわいそうな男ふたりに花を持たせてやったとも取れるが、このふたりの共闘をもっと明確に打ち出すべきだったと思いますね。そういう突っ込みの甘さが最後の最後まで響いてしまった。苦さを打ち消してしまう甘さが残念だ。

いつかあたりまえになる日

まあセルロイドの天井も、ウォールストリートも、格差社会も、結局のところ刺身のツマでしかなく、この映画の眼目はハラハラドキドキのリアルタイムサスペンスにあったわけですから、これでいいといえばいいのかもしれない。

その点に関しては十二分に合格点の娯楽映画と言えるでしょうね。オチはしょぼいですが、そこへと到達するまでの緊張と笑いをテンポよく畳みかける演出はなかなかです。しかし映画としての意味は、ツマとして棚上げしてしまった部分にこそある。

それゆえ、『エクス・マキナ』や『クリーピー 偽りの隣人』より先に観ているというのに、今頃になって惰性でこんな感想を書いている。確かに観ているあいだは面白い映画ではあったが、ただそれだけで特に何も残らないという話。

ジョディ・フォスターはこの映画によってセルロイドの天井をぶち破ることができたのだろうか?もしかしたらこれで正解だったのかな?女性があたりまえのように映画界に進出するということは、あたりまえの娯楽作品を撮るということだから……。

個人的評価:6/10点

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