『アクアマン』感想とイラスト そしてヒーローは神話となった

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映画『アクアマン』ジェイソン・モモアのイラスト(似顔絵)

海底帝国アトランティスの女王と人間の男のあいだに生まれた、ちょっと腋臭の英雄アクアマン。彼は国を、世界を、愛する人たちを、そしてヒーロー界の落ちこぼれDCEUを救えるのだろうか?

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作品情報

アクアマン

  • 原題:Aquaman
  • 製作:2018年/アメリカ/143分
  • 監督:ジェームズ・ワン
  • 脚本:デヴィッド・レスリー・ジョンソン=マクゴールドリック/ウィル・ビール
  • 撮影:ドン・バージェス
  • 音楽:ルパート・グレッグソン・ウィリアムズ
  • 出演:ジェイソン・モモア/アンバー・ハード/ウィレム・デフォー/パトリック・ウィルソン/ヤーヤ・アブドゥル=マティーン二世/ニコール・キッドマン/ドルフ・ラングレン/テムエラ・モリソン

参考 アクアマン (映画) – Wikipedia

予告編動画

解説

海底帝国アトランティスの女王と人間とのあいだに生まれたメタヒューマン“アクアマン”が、地上征服へと乗り出したアトランティスの野望を阻止すべく立ち上がる姿を描いた海中バトルアクションです。クロスオーバー企画「DCエクステンデッド・ユニバース(DCEU)」シリーズ第6弾。

監督は『ソウ』『死霊館』『インシディアス』シリーズで知られる現代のホラーマイスター、ジェームズ・ワン。主演のアクアマンことアーサー・カリーを演じるのは『バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生』『ジャスティス・リーグ』に引き続きジェイソン・モモア。

共演には『ザ・ウォード/監禁病棟』のアンバー・ハード、『L.A.大捜査線/狼たちの街』のウィレム・デフォー、『ウォッチメン』のパトリック・ウィルソン、『聖なる鹿殺し』のニコール・キッドマン、『リトルトウキョー殺人課』のドルフ・ラングレンなど。

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感想と評価/ネタバレ多少

是非はともかくスーパーヒーローによるクロスオーバー企画界で文武両道の優等生ぶりを発揮するMCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)に対し、いつまでたっても方向性が定まらない迷走ぶりで観ているこっちをハラハラドキドキさせる落ちこぼれDCEU。

2017年公開の『ワンダーウーマン』によってようやく批評・興行ともに満足のいく評価を勝ち取ったと錯覚する向きもあるでしょうが、ボクに言わせりゃフェミニズムの尻馬に乗った中身スカスカぶりは相変わらずで、暗中模索な危険運転は『ジャスティス・リーグ』でさらなる高みへと。

つまりはいまだにまともな映画はただの一本も作れていないということ。ここで断言しておきますがただの一本も作っとらんのです!そんな迷惑きわまりない危険運転によって観ているこっちの肝を冷やさす、ヒーロー界きっての落ちこぼれDCEUの新作『アクアマン』。

ここで再び断言しておきましょう。めちゃくちゃおもしれーからお前らすぐ観れって!ホンマもうDCEUってサイコー!

神話へと振りきれる覚悟

海底へと沈んだ巨大帝国アトランティスの女王アトランナと、灯台守をしている人間トーマスとのあいだに生まれたアーサー。しかし家族の幸せな生活は長く続かず、息子を守るために母は海底帝国へと帰ることに。そんな重荷を背負いながらも逞しく成長したアーサー。

しかし海を汚染し、海底を虐げ続ける地上の人間への復讐心から、大軍を率いて地上征服へと乗り出した自身の異父弟にして現アトランティス王オームの野望を知ったアーサーは、渋々ながらも過酷な戦いへと身を投じていくのだったが……ってのが簡単なあらすじ。

ある種のタブーによって国を追われた王家の血を引く男が、国の危機に、世界の脅威に、人々の恐怖に立ち上がり、因縁浅からぬ一族と対峙し、伝説として、英雄として帰還するという物語に真新しさはさっぱりありません。ついこないだ『バーフバリ』で観たとこです。

しかし!伝説に、英雄譚に、ヒーロー映画に、小難しい現実的テーマや苦悩や葛藤や斬新なストーリー展開はいらんのです!そんな本来は不要な理屈をこねくり回したヒーロー映画ばかりが跋扈するなか、目も覚めるような火の玉ストレートをど真ん中に放り投げたのが本作『アクアマン』。

これですよ!これこそがヒーロー映画なのですよ!ノーランの影に引きずられ、スナイダーの闇に惑わされ、迷走を続けたDCEUが目指すべき光はここだったのですよ!文武両道のインテリ優等生MCUに対抗するには、血統自慢の神話へと振りきれる覚悟がDCEUには必要だったのですよ!

救世主ジェームズ・ワン

神話へと振りきれる覚悟の障壁となっていたのは、DCEUの看板であるバットマンの存在が大きいかとも思いますが、スーパーマン、ワンダーウーマン、そして今作のアクアマンと、その顔触れは神々とおぼしき方々ばかり。神話との親和性は非常に高いのだ(駄洒落かよ!)。

なのにノーラン『バットマン』の、MCUの成功に引きずられ、進むべき道を見誤って迷子になっていた哀れなDCEU。そんな彼らに正しき道を、王道を指し示したのが外の世界からやって来たホラーマイスターのジェームズ・ワンだったというから面白い。

DCEUの救世主ジェームズ・ワンによって正しき道、王道である神話へとようやく舵を切った『アクアマン』。あとはもう簡単。神話なんだから物語なんて適当でいいんですよ(神話を勘違いしてると思うぞ)。肝心なのはその神々たちのお姿をいかに圧倒的に描くかのみ。

しかしそれが最も難しい。ここで問われてくるのが監督の力量、センス、バランス感覚。それらすべてを兼ね備えた男が救世主ジェームズ・ワンだったのだ。ホラー映画を観続けてきてよかった。ジェームズ・ワンを支持し続けてきてよかった。彼の凄さがついに世界中を震撼させたのだ!

冒頭からアドレナリン!

もうオープニングから見事です。アーサー本人の口から語られる神話の導入部は、やがて伝説となる彼をこの世に誕生させた両親、アトランナとトーマスのロマンティックコメディ。『スプラッシュ』かよ!ってなもんです。でもこの軽さがすでに心地よいバランス感覚。

しかしそんな幸せを粉々に吹き飛ばす突然の爆発!この映画は物語の停滞、転換点に必ず爆発が起こるという非常に親切な設計で、爆発あるところに転換ありとして、なかば腐りかけた我々の脳髄をやさしく刺激して覚醒を促す目覚まし時計のような毎日のありがたみ。

そんな爆発とともに幸せな家族の憩いの場へと闖入してきた、純白の装甲に身を包んだアトランティス兵のデザインがこれまた秀逸。神話で大事なのはビジュアルのカッコよさ。ここでのセンスが疑われるようでは圧倒的なる神々の物語は紡げません。不適格です。

そんなセンス抜群なアトランティス装甲兵と華麗に一戦交える女王アトランナの雄姿。それを長回しによるぐるぐるカメラワークによって映し出すジェームズ・ワンお得意の戦術にはすでにアドレナリン全開で、冒頭から『キングスマン』に比類する興奮を味わえることをお約束しましょう。

圧倒的な画力(えぢから)

このオープニングを観た時点でボクは確信いたしました。「ジェームズ・ワンよ、お前やりよったな!」と。その確信は最後まで揺らぐことがなく、いまだにそのへんの小僧っ子のような風貌をしている四十男による圧倒的な神話の面白さを心行くまで堪能いたしました。

住む世界を越えた愛によって誕生した奇跡の子が、国の、世界の、人々の危機に立ち上がり、海底版『ブレードランナー』とでも形容できそうな世界観、海底版『ロード・オブ・ザ・リング』と言っても過言ではないスケール感のもと、陸海空を制覇して世界に調和をもたらす伝説の誕生、英雄の帰還を描いた神話。

人知を超えたありえない存在、ヒーローの神話とはとかく雑で、適当で、荒唐無稽になりがちではあるが、そんなちっせー外野の口を問答無用に黙らせる圧倒的な画力(えぢから)がこの『アクアマン』にはあり、これこそがDCEUの進む道だと救世主ジェームズ・ワンは示しておるのです。

物語の整合性や現実度や奇抜さが重要なのではない。ヒーロー映画で最も重要なのは画力。有無を言わさぬ圧倒的な画力なのだ!と。それを堪能させるためには入り組んだ物語なんてのは余計な代物で、「大西洋のどこか」「インド洋のどこか」という雑な説明で十分。

これをカッチリやってしまえば物語としての神話性は失われ、途端に陳腐な跳躍力の低いヒーロー映画へと成り下がってしまいます。物語が雑だって?んなもんジェームズ・ワンは百も承知よ!百も承知で圧倒的なる神話を紡ぐために雑に適当に痛快に突き抜けてみせたのよ!

あんな映画こんな映画てんこ盛り盛り

ホラー映画好きでジェームズ・ワン推しなボクの言うことですので、多分に依怙贔屓が入っている側面も否めませんが、DCEU史上最高の作品であり、ヒーロー映画史上五指に入る快作であり、ジェームズ・ワン史上屈指のエンタメ作である事実は揺るぎようがないかと。

いや~ホント、単純に心の底から問答無用に面白かったですね!ヒーロー映画としてのキメ、エンタメ作としてのサービス精神、映画オタクとしてのバランス感覚、そしてホラー映画作家としての矜持が絶妙なのです!いろいろてんこ盛りでお腹いっぱいになることは必至!

『バーフバリ』的な神話を軸に、『スプラッシュ』的ロマコメ、『ブレードランナー』的SF世界、『ロマンシング・ストーン』的アドベンチャー、『ジェイソン・ボーン』的アクション、『ピラニア』的パニックホラー、『ジュラシック・ワールド』的恐竜世界、『ロード・オブ・ザ・リング』的スケール感、そして最後には『パシフィック・リム』まで盛り込んだてんこ盛り盛り!

しかもこれらのごった煮的要素がまったく喧嘩をしていないバランス感覚。これだけ詰め込みながら破綻していないだけでもたいしたもの。面白い要素、好きな要素をぶち込みながら、けっしてそれに固執しないエンタメ性重視のバランス感覚。これってデル・トロに通じるところがあるよね?

本作でいえば奇天烈な世界観を武器とした海中バトルに終始してしまいそうですが、そこに固執すると映画としての変化に乏しく、観客の飽きも早いので、海中と地上を6:4ぐらいで描いた絶妙なるバランス。しかも地上アクションでもまったく手を抜かない完璧ぶり。

シチリアの町でアーサーとメラそれぞれの戦いを、疑似長回しのように並行して捉えたショットはもう鳥肌ものでしたよね!しかもここでアーサーと対決している因縁の宿敵デヴィッド・ケイン。父の仇を討つためにアトランティスの装甲を手に入れて生まれ変わったブラック・マンタ!

いやいや!マンタっちゅうよりかはこれ『ザ・フライ』でしょう!ブランドルバエでしょう!しかも与えられた白い装甲を自分色にカスタムするシーンの「ここいるか?」「いるでしょ絶対!」という謎のありがたみ。個人的には本作でここが一番大好きなシーン♡

もひとつ大好きなのはやっぱクライマックスで登場した甲殻王国ですかね。より海中での環境に適応した下等生物丸出しのあの無骨なルックス。そしてヒエラルキーを無視した反骨精神。彼らのカニ鍋覚悟な決死の突撃にはこの寒い冬を乗りきる熱いスピリットを感じて涙です。

泣けるホラー映画作家

最後に、涙といえばやっぱりラストでしょうね。英雄として帰還し、伝説を誕生させ、世界に調和をもたらした男アクアマン。しかし真に伝説となるべきはそんな英雄を生み出したおおいなる愛。オープニングの時点ですでに半泣きでしたが、ラストでは本泣きしていた事実を恥ずかしながら報告しておきます。

真に偉大な伝説とは世界の垣根を超え、愛によってかけがえのない命を生み出した、あのふたりが出会った奇跡の瞬間にこそ存在する。別れたあとも毎日あの桟橋へと足を向ける男。孤独な命の危機のなかでも「あの人は今どうしている?」を気にかける女。

これを真の伝説として映画を始め、終わらせたジェームズ・ワンはやっぱり泣けるホラー作家だったのだ!「ホラー映画は怖いから観ないの♡」というそこのあなた!本作『アクアマン』を気に入ったのなら是非とも『死霊館 エンフィールド事件』も観てくだされい!

泣くから!もうオイオイ泣くから!

個人的評価:8/10点

DVD&Blu-ray

アクアマン Blu-ray&DVD
ワーナー・ブラザース・ホームエンターテイメント

VOD・動画配信

アクアマンが本格登場した『ジャスティス・リーグ』が定額見放題なおすすめ動画配信サービスはNetflix(2019年3月現在。最新の配信状況はNetflixのサイトにてご確認ください)。

DCEU関連映画の感想はこちら

コメント

  1. えるぼーロケッティア より:

    お久しぶりです。

    ホラー出身ではありますが、
    ジェームズ・ワンが監督な時点で何ら不安はありませんでした。
    狼の死刑宣告という他ジャンルも作っていますが、
    あのワイルドスピードで泣かせてくれたので彼はホラー以外でも
    絶対やってくれる監督だと信じていました。

    結果からいうと「やったぜ、ジェームズ・ワン!」です。

    正直にいってしまえばアクアマンはバットマンやスーパーマンと比べると
    原作でも人気が若干落ちます。
    コミックではブロガーのインタビューで
    「いつもネタにされて笑われるのはどんな気分です?
     誰にも好かれないヒーローでいる気分は?」
    といじられるくらいな存在だったので今回の実写映画化も不安で一杯でしたが
    今やDCUEでも一番の出世魚として君臨しましたね。
    これがもう痛快でたまりません。
    ヒーロー物としても王道で
    「これだよこれ、こういうのでいいんだよ逆になんで今までこれが出来なかったんだ」
    と歯がゆい気持ちにもなりました。
    皆ノーランのダークナイトに引きずられて
    マーベルが邪道ならDCコミックが本来王道の、ヒーロー賛歌の物語を度ストレートに紡いでくれる会社だということを忘れてしまっていたように感じていましたが、やっと本来あるべきDCに立ち戻ってくれたような気がします。

    一つ苦言があるとすればスパイダーマンやジョンウィリアムズのスーパーマンのようなヒーロー物らしい口ずさみやすいテーマ曲がほしかったくらいですね。
    後はもうスパイクロッドさんがいいたいこと全部書いていますので十分です。

    • えるぼーロケッティアさん、お久しぶりです。コメントありがとうございます!

      ボクはジェームズ・ワンは大好きなのですが『ワイルドスピード』にはまったく興味がなくてシリーズ作ひとつも観ておらず、ワンの監督作で唯一未見なのが『SKY MISSION』なのです。ゆえにホラー以外のエンタメ作を撮った彼の作品はこれが初体験であり、正直、若干の不安はありました。しかしそんな不安は冒頭で吹き飛んだ!これですよね!これこそがヒーロー映画!奇をてらう必要はなくどストレートで胸元をえぐってこそのヒーロー映画!なぜ誰もこれをやらない?なぜわからない?と常々疑問に思っておりましたが、やはりジェームズ・ワンはそのへんわかっている男でしたな。しかもこの映画ちゃんと人助けしてるところがいいんですよね!ヒーローは世界の平和や秩序も大事だけど、もっと身近な誰かを助けることも大事!そこもちゃんとカバーしていたジェームズ・ワンってホント凄い男です!

  2. わるいノリス より:

    DC映画興味ありません。偶然バットマンvsスーパーマン見てだめだこりゃと思ったくらいです。
    マーベルも食傷気味でなんかどれも見る気がしない状態です。なんでヒーロー映画見に行ってシリアスな気分にならにゃいかんのだ・・・ガーディアンズだけは見るけど!
    ボヘミアンラプソディがGG賞受賞した時も思ったけど世はもうダークナイトみたいな真面目な映画求めてないんだよ!楽しいのが見たいんだよ!デッドプール2みたいなのが丁度いいんだよ!

    まぁスパイクさん。アナタがそこまで推すならボクもアクアマン見てきますよ!ジャスティスリーグ見てないのでアクアマンのことなんも知らないけど!!

    …ぶっちゃけ、前半のピンクのスマホで写真撮影のシーンあたりから寝てました。必要とは知りつつ説明シーン面倒臭いもん、あと昨日寝不足だったもんで・・(そんな状態で劇場に行くな)
    けどこの映画必ず退屈な会話というか説明シーンの途中で大体爆発して目を覚ましたらアクションシーンに移ってくれる親切設計なおかげでアガるシーンだけはシッカリ見れましたよ!こういう構成はとても有難いです。

    なんていじりつつも結論を言いますとボクもこの映画非常に満足させて頂きました。ホント、優等生のマーベル君の真面目な脚本に納得しながらもウンザリの思いが沸騰しかけた今ドンピシャな映画だったので、書きたいことが山ほどあります。以下箇条書き。

    ・OPのキングスマン感がイイ!イキナリ美女が金魚食うのもB級映画みたいでグッド
    ・ライバル役の黒人ががエモくていい。一見ムダそうに見えるDIYシーンがとっても愛おしい。
    ・前半ぶっちゃけ寝てたけど、中盤からの逃避行~戦闘シーンが本当にワクワクした。姫が地上の生活を学んでいくだけのロードムービーですら見てみたいくらい。追跡者の微妙にギャグテイストな壁破りシーンも面白かった。
    ・なんか夜大量の半漁人が襲ってくる場面がさすがホラー監督というかゾワっと感や絶望感がハンパない。量で見せる絶望感というと「デジモンアドベンチャー僕らのウォーゲーム」以来のシーンだったと思います。
    ・来世は甲殻王国に生まれたい。
    ・まさかのパシフィックリムリスペクト(?)に昇天。アクアマンさえいればイェーガーいらんかったのでは・・・

    この映画アホそうだけど意外に、伏線とは言わないけどシーンのリフレインがちゃんとあって、あの黒人のナイフの話だとか、親父がなんで桟橋にいると分かったとかが終盤ちゃんとエモく演出されるから映画って話の出来よりもこういうアツさのほうが大事なんじゃないかと心底思いました。
     ホント楽しかったです。うん、真面目な映画ばかり見てるとバカになるからたまにはこういうの見ないといけませんね。そして僕もラストシーンは泣きました。別に凝った演出というわけじゃないのに何ででしょうねこれ。丁寧かつ控えめに親父の心象を描けた+人の共感性をちゃんと突けててあと親父の顔の素晴らしさあってのものでしょうか?
    何にせよこの映画に興味を持てたこのブログに感謝申し上げます。。。

    あとこれは完全に個人的な話なのですが、2019年観賞映画(まだ10本程ですが)特に良かった作品って色が過剰にキラキラ、カラフルな作品が多い気がして(チワワちゃんとか)、この作品もその一つだったので今年のトレンドになると面白いなーと思ったりしました。

    • わるいノリスさん、コメントありがとうございます!

      ボクもヒーロー映画全般に興味ないんですよねぇ。惰性でそれなりには観てますけど。んでもって実は最も評価しているヒーロー映画は『ダークナイト』と『ウォッチメン』。どちらも現在のヒーロー映画の悪しき下地を作ったような戦犯ですね(笑)。しかし猫も杓子もその路線で突き進まれると途端に飽きもきちゃう。「またかよ…」ってなもんです。そんな停滞したヒーロー映画界に原点回帰という名の風穴を開けてみせたのが本作『アクアマン』ですよね!ヒーロー映画ってのはかっちょいいんですよ!面白いんですよ!ワクワクするんですよ!これだけでいい!これだけ描ければ十分なんじゃ!

      そりゃ物語の雑さには不満もありますけど、こんだけ魅せてくれたらそれを言うのは野暮ってもんですよね。しかも物語は雑だけど人のドラマにはちゃんと血が通っている!ここ大事ですよね。とーちゃんかーちゃんの変わらない想いも良かったですけど、わるいノリスさんと同じくボクがいっちゃん好きなのがブラック・マンタ!彼のドラマとDIYと反骨精神には泣けます!どうやらこれでお役御免じゃなさそうなところも良かった!

  3. star より:

    更新お疲れ様です。

    私、実はホラー(特に心霊モノ)が苦手でして、ジェームズ・ワン監督のホラーはソウ以外全て未見でございます。
    しかし、狼の死刑宣告とワイルドスピードスカイミッションでアクションの手腕は既に証明済みなので、不安はほとんどありませんでした。
    強いて言うなら、ザックの路線に引き摺られなければいいなあといった危惧くらいでしょうか。

    結論から申しまして、このアクアマン、間違いなくダーク・ナイト以降のDC映画では最高傑作です。
    細けえことはいいんだよ!と言わんばかりのアクションと爆発の大盤振る舞いで、退屈する箇所が全くありませんでした。

    終盤でのカラゼン登場シーンはパシリムかよ!とツッコみつつ、アップ・ライジングでは全く感じなかった興奮がそこにありました。
    ならば、ジェイソン・モモアは等身大のイェーガーか!
    デル・トロに通じる所があるというのは私も納得です。

    加えて、ドラマの胆も何気にしっかり押さえられていたのには感心しましたね。
    両親の出会いから始まり、再開で終わる美しい構造には感動しましたし、何よりベテラン俳優二人の表情が素晴らしい。
    ここでしっかり泣かせてくれる辺りが、ジェームズ・ワンが凡百のアクション監督と違う所ですね。
    さすがは、スカイミッションエンディングでのポール・ウォーカー追悼シークエンスで全世界の観客を号泣させた男。

    スパイクロッドさんはワイルドスピードシリーズ未見とのことですし、ぶっちゃけ私もこのシリーズはヴィン・ディーゼルの礼賛化が進みすぎて好きでは無いのですが、スカイミッションだけはご覧になられて損は無いですよ。
    私も頑張ってエンフィールド事件観てみますので、是非に!

    • starさん、コメントありがとうございます!返信が遅くなってしまって申し訳ありません。

      ノーラン『バットマン』以降のヒーロー映画にしつこく付きまとっていた暗雲を見事に払ってくれた、「これぞヒーロー映画!」というド直球な快作でしたよね!アレが受けたんだからずっとそれで行こうと思うこと自体が間違いで、要はバランスですよね。暗く真面目なリアリティ路線も必要ですが、やっぱりそればっかじゃ飽きてきちゃうし面白くない。こういうヒーロー映画が何年も出てこなかったこと自体がボクには不思議でなりません。完全にマーケティングの失敗だと思います。

      ジェームズ・ワンの『狼の死刑宣告』は良かったですよねぇ。ほんで『ワイルドスピード スカイミッション』。ジェームズ・ワンが監督するって聞いた時点でホント観たかったんですが、シリーズ1本も観てないんですよね。てなわけでいまさら最初から追うのも面倒臭くなってスルーしてしまった次第です。ポンっと『スカイミッション』だけ観るのもアレなんで、なんとか時間を作って最初から観ていきたいと思っています。starさんも是非『死霊館 エンフィールド事件』に挑戦してみてくださいな!

  4. (눈_눈) より:

    イエス!
    以上!

    PS.久々に除いたら楽しすぎて3つもコメ残してしまいました……。お恥ずかしい。

    • (눈_눈)さん、こちらにもコメントありがとうございます!返信が遅くなってしまって申し訳ありません。

      賛同あざっす!こういうヒーロー映画が観たかったんだよ俺は!