
怖くないホラー映画なんぞに存在価値はなーい!恐怖こそ至上!恐怖こそ正義!恐怖こそ勝利!そんな夜中に小便ちびるぐらい恐ろしい超絶おすすめホラー映画ランキングの発表じゃい!
- 最初に
- おすすめホラー映画ベスト20
- 選外おすすめホラー映画リスト
- フリークス/怪物團(1932)
- 狩人の夜(1955)
- 回転(1961)
- 狼の時刻(1968)
- ローズマリーの赤ちゃん(1968)
- 呪われたジェシカ(1971)
- ザ・クレイジーズ(1973)
- 暗闇にベルが鳴る(1974)
- キャリー(1976)
- サスペリア(1977)
- マジック(1978)
- ザ・ブルード/怒りのメタファー(1979)
- アリゲーター(1980)
- ザ・フォッグ(1980)
- チェンジリング(1980)
- ポゼッション(1981)
- 狼の血族(1984)
- フライトナイト(1985)
- エンゼル・ハート(1987)
- 戦慄の絆(1988)
- ペット・セメタリー(1989)
- ジェイコブス・ラダー(1990)
- 不法侵入(1992)
- 危険な遊び(1993)
- ラビナス(1999)
- アザーズ(2001)
- オープン・ウォーター(2003)
- デッドコースター(2003)
- ディセント(2005)
- 屋敷女(2007)
- サプライズ(2011)
- ムカデ人間2(2011)
- FOUND ファウンド(2012)
- 武器人間(2013)
- MAMA(2013)
- イット・フォローズ(2014)
- ゾンビーバー(2014)
- ババドック ~暗闇の魔物~(2014)
- ウィッチ(2015)
- ジェーン・ドウの解剖(2016)
- クリーピー 偽りの隣人(2016)
- 死霊館 エンフィールド事件(2016)
- ドント・イット(2016)
- RAW~少女のめざめ~(2016)
- IT/イット “それ”が見えたら、終わり。(2017)
- テリファイド(2017)
- マザー!(2017)
- クワイエット・プレイス(2018)
- サスペリア(2018)
- ヘレディタリー/継承(2018)
- 最新版オールタイムベストホラー映画ランキング
- 最後に
最初に
人はなぜホラー映画を観るのか?
それは恐怖とは快楽であり、ストレス発散であり、エロスであり、つまりは進化した人間の新たなる精神高揚、もしくは安定を図る非常に高度かつ洗練された娯楽であり、我々はホラー映画を観ることによって生きるための力を得ていると言っても過言ではない。
いや、少々言いすぎたか?いやそんなことはない。ホラー映画とは我々の人生をより豊かにする現代人の嗜みなのだ!怖ければ怖いほどなお良い!怯えて震えて夜中に小便ちびるほど怖い映画でなければホラー映画の意味がない!怖くないホラー映画なんぞに存在価値はないのだ!
てなわけで、そんな「失禁御免!」の心底怖いおすすめホラー映画を今回はランキング形式で紹介してみたいと思います。選考基準はいたってシンプル。「恐怖!」ただこの一点のみです。
これまでの鑑賞歴からホラー、スリラー系でボクが心底「怖い!」と思った作品20本を厳選いたしましたので、どうぞ最後までお付き合いいただき、恐怖に震えていただけたらこれ幸い。
おすすめホラー映画ベスト20
各作品が定額見放題で配信されているおすすめVODも併載しておりますので、どうぞこちらもご参考に(2020年2月現在。最新の配信状況は各公式サイトにてご確認ください)。
おすすめホラー映画ベスト20に続き、ランキングからは漏れたものの是非とも観てほしい選外ホラー映画リスト、さらには最新版オールタイムベストホラー映画ランキングも掲載しておりますので、合計100超えのホラー映画を紹介しています。ちょっとバカみたいに長い記事ですがどうぞ最後までお付き合いを。
第20位 ゆりかごを揺らす手
- 原題:The Hand That Rocks the Cradle
- 製作:1992年/アメリカ/110分
- 監督:カーティス・ハンソン
- 出演:アナベラ・シオラ/レベッカ・デモーネイ/マット・マッコイ
授乳が怖い!
患者によるセクハラ告発によって自殺した産婦人科医。それによって財産を奪われ、ショックから流産、子供が産めない体となった医師の妻による逆恨み復讐劇を描いたサイコスリラーです。
監督は『L.A.コンフィデンシャル』のカーティス・ハンソンですので、この手の映画としては安定の面白さ。この映画の恐怖ポイントは「綿密に練られた復讐計画」です。レベッカ・デモーネイがすべてを失った女性の悲哀と狂気を見事に演じております。授乳シーンが怖い!
恐怖度:★★★
面白さ:★★★
『ゆりかごを揺らす手』が定額見放題なVODは現在ありません。
第19位 SF/ボディ・スナッチャー
- 原題:Invasion of the Body Snatchers
- 製作:1978年/アメリカ/115分
- 監督:フィリップ・カウフマン
- 出演:ドナルド・サザーランド/ブルック・アダムス/レナード・ニモイ
絶叫が怖い!
自分の家族が、恋人が、友人が、見知らぬ隣人がある日突然、人間ではない何か別のモノに変わってしまっているかもしれない恐怖を描いたボディスナッチ系SFホラーです。
都合4回も映画化されたSF小説『盗まれた街』から、1978年のフィリップ・カウフマン版がランクイン。この映画の恐怖ポイントは「何かが起こっているかもしれない状況」であります。この「かも」が大事なポイントでシュールかつ不気味なんですよ皆さん。サザーランドの絶叫が怖い!
恐怖度:★★★★
面白さ:★★★
『SF/ボディ・スナッチャー』が定額見放題なVODは現在ありません。
第18位 ヒッチャー(1986)
- 原題:The Hitcher
- 製作:1986年/アメリカ/98分
- 監督:ロバート・ハーモン
- 出演:ルトガー・ハウアー/C・トーマス・ハウエル/ジェニファー・ジェイソン・リー
見えないけど怖い!
ひとりの青年が土砂降りの雨のなかで拾ったヒッチハイカー。男は殺人鬼でなぜだか執拗に青年を追いかけ回し、いつ終わるとも知れない死の鬼ごっこが展開されるというサイコスリラーです。
名優ルトガー・ハウアーが、自殺のための他殺を繰り返しているとも思える狂人を怪演している謎めいた逸品。この映画の恐怖ポイントは「低予算ゆえの見せない演出」でしょうね。見えないからこそいろいろと想像してしまうあれやこれや。それが絶頂に達したヒロインのあのシーンが怖い!
恐怖度:★★★
面白さ:★★★★
『ヒッチャー』が定額見放題なVODは現在ありません。
第17位 ヘンリー
- 原題:Henry: Portrait of a Serial Killer
- 製作:1986年/アメリカ/83分
- 監督:ジョン・マクノートン
- 出演:マイケル・ルーカー/トム・トウルズ/トレイシー・アーノルド
男の顔が怖い!
300人以上もの女性を殺害し、アメリカ犯罪史上にその名をとどろかす実在の殺人鬼、ヘンリー・ルーカスの理由なき凶行の数々を描いたクライムスリラーです。
殺人鬼の日常をドキュメンタリータッチによって淡々と描いた異色の作品なのですが、この映画の恐怖ポイントは「日常的行為の延長としての殺人」でありましょうね。彼には動機などという無粋な行動原理が存在していないのがひたすら不気味です。若きマイケル・ルーカーの顔が怖い!
恐怖度:★★★★
面白さ:★★★
『ヘンリー』が定額見放題なVODは現在ありません。
第16位 鳥
- 原題:The Birds
- 製作:1963年/アメリカ/120分
- 監督:アルフレッド・ヒッチコック
- 出演:ロッド・テイラー/ティッピ・ヘドレン/ジェシカ・タンディ
説明なしが怖い!
ある日突然、なんの理由もなしに人間を襲い始める鳥たちの恐怖を描いたアニマルパニックホラーです。監督は言わずと知れたサスペンスの巨匠アルフレッド・ヒッチコック。
恐怖映画のお手本とでも言えそうな完成度を誇る古典的傑作ホラーですが、この映画の恐怖ポイントは「罪と罰」でしょうかね。劇中で鳥たちの明確な攻撃理由は提示されておりませんが、要するにそういうことなのだと思います。それに対するなんらの説明もないところが怖い!
恐怖度:★★★
面白さ:★★★★★
『鳥』が定額見放題なおすすめVODはTSUTAYA TV。
第15位 眼には眼を
- 原題:Oeil pour oeil/Eye for an eye
- 製作:1957年/フランス、イタリア/113分
- 監督:アンドレ・カイヤット
- 出演:クルト・ユルゲンス/フォルコ・ルリ
ロープウェイが怖い!
シリアの小都市。非番の日に家へと押し掛けた患者の治療を断ったフランス人外科医。その日から彼を襲う何者かによる終わりなき嫌がらせの果てを描いたサイコスリラーです。
執拗かつ陰湿なストーカー映画の元祖ともいえる内容ですが、この映画の恐怖ポイントは「永遠に与えられない赦し」であります。ラストの俯瞰映像がそれを見事に表現しており、恐怖と絶望に身震いしてしまいますよ。中盤のロープウェイも高所恐怖症には怖い!
恐怖度:★★★★
面白さ:★★★
『眼には眼を』が定額見放題なVODは現在ありません。
第14位 絞殺魔
- 原題:The Boston Strangler
- 製作:1968年/アメリカ/116分
- 監督:リチャード・フライシャー
- 出演:トニー・カーティス/ヘンリー・フォンダ
部屋のなかが怖い!
1960年代に実際に起こったボストン絞殺魔事件をドキュメンタリータッチで映画化した実録犯罪スリラーです。監督はこの手の実録犯罪もので手腕を発揮する名匠リチャード・フライシャー。
捜査の過程を画面分割の多用によってリアルに見せる前半と、犯人の異常な心理へと迫っていく白昼夢的な後半との対比が見事。この映画の恐怖ポイントは「自分でもよくわからない衝動」です。それをシュールに描き出した後半の取り調べシーンは必見!真っ白い部屋の空間が怖い!
恐怖度:★★★★
面白さ:★★★★
『絞殺魔』が定額見放題なVODは現在ありません。
第13位 女優霊
- 1996年/日本/76分
- 監督:中田秀夫
- 出演:柳ユーレイ/白島靖代
少女の肢体が怖い!
映画撮影所を舞台に、新人映画監督が自身の処女作に紛れ込んだ不気味な映像をきっかけとして、怪異な現象へと巻き込まれていく恐怖を描いたジャパニーズホラーの礎です。
正直『リング』は原作に比べればたいしたことなかったのですが、この『女優霊』を深夜に何げなく観たときは本当に怖かった!この映画の恐怖ポイントは「ストレートな怪談話」ですよね。真俯瞰で映し出されるグニャリとひん曲がった少女の肢体が怖い!
恐怖度:★★★★★
面白さ:★★★
『女優霊』が定額見放題なVODは現在ありません。
第12位 エイリアン
- 原題:Alien
- 製作:1979年/アメリカ、イギリス/117分
- 監督:リドリー・スコット
- 出演:シガニー・ウィーバー/トム・スケリット
平凡パンチが怖い!
地球へと帰還する途中の宇宙貨物船ノストロモ号。その船内へと侵入してきた謎の異星生物に襲われるクルーたちの恐怖を描いた、言わずと知れたSFホラーの傑作中の傑作です。
H・R・ギーガーによってデザインされた男根エイリアンの登場はまさにエポックな事件でしたよね。この映画の恐怖ポイントはゴシック調に決まりに決まりまくった「リドリー・スコットによる圧倒的ビジュアル」にあるかと思います。「平凡パンチ」を口に突っ込まれるリプリーが怖い!
恐怖度:★★★
面白さ:★★★★★
『エイリアン』が定額見放題なおすすめVODはU-NEXT。
第11位 CURE
- 1997年/日本/111分
- 監督:黒沢清
- 出演:役所広司/萩原聖人
尻切れラストが怖い!
連続猟奇殺人事件を捜査する刑事が、事件のすべてに関係する謎の男との対峙によって自己の隠された欲望を知るという、黒沢清の名を世界にとどろかせたサイコスリラーです。
この作品の恐怖ポイントはタイトルそのまま「CURE(治癒)」であります。自己の深層に抑圧された怒りや憎しみを解放することにより、初めて精神の安定が得られる。迷惑な伝道師による究極の救済劇の空恐ろしさよ。見えそうで見えないラストカットの尻切れ感が怖い!
恐怖度:★★★★
面白さ:★★★★
『CURE』が定額見放題なおすすめVODはU-NEXT。
第10位 ナイト・オブ・ザ・リビングデッド
- 原題:Night of the Living Dead
- 製作:1968年/アメリカ/96分
- 監督:ジョージ・A・ロメロ
- 出演:デュアン・ジョーンズ/ジュディス・オディア
救いがなくて怖い!
突然よみがえった生きる屍(ゾンビ)に襲われ、近くの民家へと逃げ込んだ7人の男女の非情なる運命を冷徹に描き出した、ジョージ・A・ロメロによる記念すべきゾンビ映画第1弾です。
シリーズのなかでも怖いといったらやっぱりこの第1作!当時のアメリカの社会情勢を反映させながら、不気味なモノクロ映像のなかでカニバリズムとアンモラルが横溢する終末世界。この映画の恐怖ポイントは「ゾンビ≦人間」であります。ラストの救いのなさもいろんな意味で怖い!
恐怖度:★★★★
面白さ:★★★★
『ナイト・オブ・ザ・リビングデッド』が定額見放題なVODは現在ありません。
第9位 ミスト
- 原題:The Mist
- 製作:2007年/アメリカ/125分
- 監督:フランク・ダラボン
- 出演:トーマス・ジェーン/マーシャ・ゲイ・ハーデン
女の顔が怖い!
町を包み込んだ濃い霧のなかから襲いかかる謎の襲撃者の存在に怯え、スーパーマーケットへと立てこもった人間たちの混乱と対立を描いたSFモンスターホラーです。
いわゆるモンスター映画としての怖さも確かにありますが、そんな状況のなかであらわになる「追いつめられた人間の集団心理」こそがこの映画最大の恐怖ポイント。希望を失った人間に対する断罪を描いたラストはやはりトラウマ級の絶望感。マーシャ・ゲイ・ハーデンの顔が怖い!
恐怖度:★★★★
面白さ:★★★★
『ミスト』が定額見放題なおすすめVODはU-NEXT、プライム・ビデオ、Netflix。
第8位 恐怖のメロディ
- 原題:Play Misty for Me
- 製作:1971年/アメリカ/102分
- 監督:クリント・イーストウッド
- 出演:クリント・イーストウッド/ジェシカ・ウォルター
リクエストが怖い!
ひとりの女性ファンと一夜を共にした人気ラジオDJが、偏執的なまでに付きまとってくる女の異常さによって次第に追いつめられていく姿を描いたサイコスリラーです。
ストーカー映画の元祖といってもいい、クリント・イーストウッドの先見の明が光る監督デビュー作で、この映画の恐怖ポイントはそのままズバリ「ストーカー」です。自業自得とはいえ、徐々にあらわになっていく女の正体に対する主人公のドン引き顔がたまりません。『Misty』が怖い!
恐怖度:★★★★★
面白さ:★★★
『恐怖のメロディ』が定額見放題なおすすめVODはU-NEXT。
第7位 何がジェーンに起ったか?
- 原題:What Ever Happened to Baby Jane?
- 製作:1962年/アメリカ/134分
- 監督:ロバート・アルドリッチ
- 出演:ベティ・デイヴィス/ジョーン・クロフォード
白すぎて怖い!
子役として一世を風靡しながら落ちぶれた妹ジェーンと、彼女と入れ替わるように大スターへと躍り出た姉ブランチによる長年にわたる女の愛憎劇を描いたサイコスリラーです。
往年の名女優ふたりによるガチンコバトルが濃すぎるギットギトの恐怖映画です。この映画の恐怖ポイントは「長年にわたる嫉妬と贖罪の板挟み」でしょうね。恐怖とともに哀れさを禁じえませんが、残念ながら後戻りはもはや不可能なのです。ベティ・デイヴィスの顔が白すぎて怖い!
恐怖度:★★★★
面白さ:★★★★
『何がジェーンに起ったか?』が定額見放題なおすすめVODはU-NEXT。
第6位 ミザリー
- 原題:Misery
- 製作:1990年/アメリカ/107分
- 監督:ロブ・ライナー
- 出演:ジェームズ・カーン/キャシー・ベイツ
ハンマーが怖い!
雪山で遭難したベストセラー作家を助けた彼のナンバーワンファンを自認する女性。しかし、彼女の偏執的なまでの愛情は徐々に常軌を逸していくというサイコホラーです。
隔離された舞台、身動きのとれない体、狂気の看護人というシチュエーションがたまらない、スティーヴン・キング原作における最強恐怖映画。この映画の恐怖ポイントは「異常なまでのファン心理」であります。キャシー・ベイツの存在感はほとんどモンスター級!ハンマーが怖い!
恐怖度:★★★★★
面白さ:★★★★
『ミザリー』が定額見放題なおすすめVODはU-NEXT。
第5位 赤い影
- 原題:Don’t Look Now
- 製作:1973年/イギリス、イタリア/110分
- 監督:ニコラス・ローグ
- 出演:ドナルド・サザーランド/ジュリー・クリスティ
赤ずきんちゃんが怖い!
仕事でベニスを訪れていた夫婦が、ある水難事故によって失った愛娘の幻影を見たことから、不可思議な現象へと呑み込まれていくという不条理オカルトミステリーです。
撮影監督出身のニコラス・ローグによる凝りに凝った映像がとにかく必見な本作!この映画の恐怖ポイントは「画面に映るものすべて」と言っても過言ではないでしょう。もう観てもらえればわかりますけど、何から何まで意味ありげで恐ろしいのですよ!赤ずきんちゃんの正体が怖い!
恐怖度:★★★★★
面白さ:★★★★
『赤い影』が定額見放題なVODは現在ありません。
第4位 エクソシスト
- 原題:The Exorcist
- 製作:1973年/アメリカ/122分
- 監督:ウィリアム・フリードキン
- 出演:エレン・バースティン/リンダ・ブレア/マックス・フォン・シドー
監督が何より怖い!
12歳の少女に取り憑いた悪魔と、それに苦しめられる母親、そして悪魔と神父との壮絶な闘いの行方を描いた、オカルトブームの火付け役となった傑作中の傑作ホラーです。
この映画の恐怖ポイントは多数ありますが、要約すると「監督ウィリアム・フリードキンの狂気」に尽きるかと思います。現場でショットガンをぶっ放し、俳優をぶん殴り、蹴倒し、恐怖で場を支配することにより、地獄をフィルムへと焼きつけてみせる狂気の沙汰。お前が何よりも怖い!
恐怖度:★★★★
面白さ:★★★★★
『エクソシスト』が定額見放題なおすすめVODはU-NEXT。
第3位 アンチクライスト
- 原題:Antichrist
- 製作:2009年/デンマーク、ドイツ、フランス、スウェーデン、イタリア、ポーランド/104分
- 監督:ラース・フォン・トリアー
- 出演:ウィレム・デフォー/シャルロット・ゲンズブール
ドングリが怖い!
情事の最中に最愛の息子を死なせてしまった夫婦が、自責の念から精神を病んでいく妻のセラピーのために訪れた山奥で現出するカオスを描き出した衝撃的問題作です。
ラース・フォン・トリアーの性格の悪さが如実に反映された言わずと知れた最低最悪映画(褒めてますよ)。この映画の恐怖ポイントは「直視できないほどの痛み」でしょうね。男性にとっても女性にとっても痛すぎる描写の連続が本当に恐ろしくて見てられません。ドングリが怖い!
恐怖度:★★★★★
面白さ:★★★★
『アンチクライスト』が定額見放題なVODは現在ありません。
第2位 悪魔のいけにえ
- 原題:The Texas Chain Saw Massacre
- 製作:1974年/アメリカ/83分
- 監督:トビー・フーパー
- 出演:マリリン・バーンズ/ガンナー・ハンセン
田舎のじじいが怖い!
旅行中にテキサスを訪れた5人の若者が、その地に棲む殺人鬼一家によって恐怖のどん底へと叩き落とされるという、トビー・フーパー監督による伝説的ホラー映画です。
オールロケーション、粗い画質、不快なノイズ音など、このリアリスティックな息詰まる恐怖映像の連続は本当に奇跡!この映画の恐怖ポイントはなんといっても「アメリカの田舎」でしょう。アメリカ南部はキチガイどもの巣窟だという認識が刷り込まれてしまいました。じい様が怖い!
恐怖度:★★★★★
面白さ:★★★★
『悪魔のいけにえ』が定額見放題なおすすめVODはU-NEXT、プライム・ビデオ、TSUTAYA TV、Netflix。
第1位 シャイニング
- 原題:The Shining
- 製作:1980年/イギリス、アメリカ/119分
- 監督:スタンリー・キューブリック
- 出演:ジャック・ニコルソン/シェリー・デュヴァル
廊下が怖い!
冬のあいだは閉鎖される山上のホテルを舞台に、そこの管理人を任された小説家志望の男が徐々に狂気へと堕ちていく姿を圧巻の映像美で描き出した傑作中の傑作ホラーです。
自分にとってはこの作品がガキの頃からのトラウマ映画でありまして、他を寄せつけない盤石の第1位です。この映画の恐怖ポイントも多数あるのですが、やはり自分にとってはキューブリックお得意の「シンメトリーによる構図」でしょうかね。とにかく廊下が怖いのです!
恐怖度:★★★★★
面白さ:★★★★★
『シャイニング』が定額見放題なおすすめVODはU-NEXT、TSUTAYA TV、Netflix。
選外おすすめホラー映画リスト
すでにここまでで皆さまお腹いっぱい、膀胱パンパン、失禁寸前かもしれませんが、書いているうちに「アレもコレももっと紹介したい!」という傍迷惑な欲求がフツフツとわいてきましたので、どうぞもうしばらくお付き合いください。
それでは続きまして、今回のおすすめホラー映画ランキングには惜しくも入らなかったものの、是非とも紹介したい、観ていただきたい「選外恐怖映画」を簡単ではありますがリストアップいたしましたので、こちらもどうぞ参考にしてみてください。
フリークス/怪物團(1932)
本物の奇形や不具者がスクリーン狭しと暴れ回る古典的怪奇映画です。当時は見世物として生きる彼らのありのままの姿を当然のように映し出した天然映画なのですが、天然すぎて世間の目を読めずに長らく封印されてしまったのはまあ自然な反応かもしれません。
狩人の夜(1955)
言葉巧みにある家族に近づいた伝道師の恐ろしい素顔を描いたノワールホラーです。名優チャールズ・ロートン唯一の監督作なのですが、そのとらえどころのない奇怪な世界観は悪夢的おとぎ話のようで、あまりに美しいモノクロ映像とあわせて唯一無二の体験かと。
『狩人の夜』が定額見放題なおすすめVODはU-NEXT。
回転(1961)
幼い兄弟のために邪悪な幽霊と対決しようと心に誓った家庭教師の必死のパッチを描いた、ゴシックホラーと見せかけた深すぎる心理スリラーの傑作です。この作品は答えのない曖昧さが秀逸でありまして、真偽不明な騒動の果てに提示される結果に我々はただ打ちひしがれるのみ!
『回転』が定額見放題なVODは現在ありません。
狼の時刻(1968)
売れない画家の劣等感と焦燥はいつしか嫁の心すら蝕んでいくという、人と人外が交わるこの世とあの世、現実と妄想の境界をふらふらさまようゲイジツ的心理スリラーです。ベルイマン史上で最もキマっていると言ってもよいバッキバキな映像がひたすら怖い!
『狼の時刻』が定額見放題なVODは現在ありません。
ローズマリーの赤ちゃん(1968)
ロマン・ポランスキーによる心理不安アパート映画の傑作のひとつです。オチがちょっと微妙ですが、ローズマリーの心理的緊張を映し出した不条理な悪夢感はいま観ても強烈。『反撥』『テナント/恐怖を借りた男』も同じアパート恐怖映画としておすすめです。
『ローズマリーの赤ちゃん』が定額見放題なおすすめVODはU-NEXT。
呪われたジェシカ(1971)
メンヘラのジェシカが現実なのか妄想なのかわからない曖昧な地獄へと叩き落される姿を描いた、1970年代を代表する隠れた傑作ホラーのひとつです。明確な答えのない曖昧さこそが恐怖なのだと教えてくれる逸品でありまして、ゴア描写がインフレを起こした今だからこそ観てほしい!
『呪われたジェシカ』が定額見放題なVODは現在ありません。
ザ・クレイジーズ(1973)
アメリカの田舎町で軍が極秘に研究していた細菌兵器が流出し、町中が狂人だらけになってしまうというSFパニックスリラーです。『ゾンビ』のジョージ・A・ロメロらしい社会派でシニカルで厭世的な視点が満載な、正常と異常の垣根が段々と崩壊していくみんなキチガイパラダイス!
『ザ・クレイジーズ』が定額見放題なVODは現在ありません。
暗闇にベルが鳴る(1974)
クリスマスの女子寮で繰り広げられる謎の殺人鬼による惨劇を描いた元祖スラッシャー映画です。元祖だけあってベタな展開ではありますが、そのベタを作り出したのがこの作品だとも言えるのですよ。怪電話の狂騒とラストのひとひねりはちょっと後続には真似できない素晴らしさ。
『暗闇にベルが鳴る』が定額見放題なVODは現在ありません。
キャリー(1976)
どこにも居場所がない哀れな少女の怒りのサイキックが炸裂するというSFホラーです。監督ブライアン・デ・パルマのすべてが詰まったとも言える傑作でして、プロムにおける画面分割を多用したショック描写と、散々パクられたラストのびっくり仰天はまさに必見!
『キャリー』(1976)が定額見放題なおすすめVODはU-NEXT。
サスペリア(1977)
言わずと知れたダリオ・アルジェントによる迷宮的傑作ホラーです。ゴブリンによるプログレッシブロックと、どぎつい色彩感覚と、残酷なショック描写とのミラクルな融合。「なんでこれが選外なんだ!」という不満もあるでしょうが、ボクにとっては怖いというよりも美しかったの。
『サスペリア』(1977)が定額見放題なおすすめVODはU-NEXT。
マジック(1978)
リチャード・アッテンボロー監督、アンソニー・ホプキンス主演による世にも珍しい腹話術ホラーです。相棒の腹話術人形に依存、同化していく気弱な腹話術師を演じたアンソニー・ホプキンスの怪演は必見!確かに怖い映画なのですが、それと同時にせつない物語でもあるのですよ。
『マジック』が定額見放題なVODは現在ありません。
ザ・ブルード/怒りのメタファー(1979)
稀代の変態デヴィッド・クローネンバーグ監督によるボディホラーです。人間の怒りや不安が腫瘍化し、そこから無数のフリークスが誕生するという世にも怪奇な恐ろし映画。これは当時、離婚問題を抱えていたクローネンバーグの怒りの具現化なのです!
『ザ・ブルード/怒りのメタファー』が定額見放題なおすすめVODはプライム・ビデオ。
アリゲーター(1980)
下水道に捨てられたペットのワニが、ある研究所から投棄された実験動物の死骸を食べて体長10メートル以上に成長、市街地で縦横無尽に暴れ回るというアニマルパニックホラーです。定番のアニマルパニックものとしても上出来ですが、それ以上に素晴らしいのは小ネタの効いた人間模様!
『アリゲーター』が定額見放題なVODは現在ありません。
ザ・フォッグ(1980)
ちょうど100年前の恨みを晴らすべく、不気味な霧とともに港町を襲う亡霊たちの恐怖を描いた雰囲気抜群の極上スリラーです。見た目の派手さに欠けるのを欠点と取るか?長所と取るか?いやいや、それに頼らずこれだけの恐怖を演出してみせたのはカーペンターの勝利でしょう!
『ザ・フォッグ』(1980)が定額見放題なVODは現在ありません。
チェンジリング(1980)
『蜘蛛女』のピーター・メダック監督による隠れた心霊ホラーの傑作です。イーストウッド監督による同名映画も怖かったが、こちらのゴア描写に頼らない小さなことからコツコツと恐怖演出も絶品。ちなみに日本公開時の主題歌はヒカシューの『パイク』で、これもある意味では怖い!
『チェンジリング』(1980)が定額見放題なVODは現在ありません。
ポゼッション(1981)
邪悪な「何か」へと取り憑かれた人間の狂気が生み出す不条理な「何か」を描いた、ぶっ飛びすぎていてカテゴライズ不能な難解夫婦喧嘩ホラー映画です。イザベル・アジャーニの攻めまくりな怪演は圧巻で、キテレツダンスからのドロドロ出産タコ同衾はもう恐れ入ったの女優魂!
『ポゼッション』(1981)が定額見放題なVODは現在ありません。
狼の血族(1984)
グリム童話『赤ずきんちゃん』をモチーフに、思春期を迎えた少女と狼男との関係性をエロティックな寓話として描いたファンタジーホラーです。ニール・ジョーダンの耽美性が発揮された出世作で、『ハウリング』や『狼男アメリカン』とはまた異なる人狼変身シーンも見どころのひとつ。
『狼の血族』が定額見放題なVODは現在ありません。
フライトナイト(1985)
隣へと越してきた吸血鬼に命を狙われた少年が、テレビのヴァンパイアハンター役と協力して吸血鬼退治へと乗り出すコメディホラーです。作りはコメディなので正直怖さはないのですが、特撮を含めたエンタメホラーとしての完成度はそうとう高く、ぜひともおすすめしたい逸品。
『フライトナイト』が定額見放題なVODは現在ありません。
エンゼル・ハート(1987)
謎めいた男からの依頼で失踪した人気歌手の行方を追う私立探偵がたどり着く、驚愕の事実を描いたオカルトミステリーです。オチに関しては何かと文句がある方もおられるでしょうが、このまとわりつくような粘り気と不穏きわまりない映像美はさすが名匠アラン・パーカー!
『エンゼル・ハート』が定額見放題なVODは現在ありません。
戦慄の絆(1988)
婦人科を開業する一卵性双生児の固い絆が、ひとりの異分子の介入によって均衡を崩し、当然の帰結として2から1へ、本来あるべき姿へと帰還を果たすという異色スリラーです。クローネンバーグ特有の内臓感覚は抑えめですが、さらなる変態の高みへとのぼった傑作中の傑作なんです!
『戦慄の絆』が定額見放題なVODは現在ありません。
ペット・セメタリー(1989)
最愛の我が子を失った男が、自宅の裏に広がる動物たちの墓地ペット・セメタリーの奥深く、先住民たちの禁断の埋葬地に息子の遺体を埋めたことによる悲劇を描いたホラー映画です。駄作が多いキング原作映画化作品のなかでは出色の仕上がりで、この後味の悪さが最高なんだよなぁ~。
『ペット・セメタリー』(1989)が定額見放題なおすすめVODはU-NEXT、Hulu、TSUTAYA TV。
ジェイコブス・ラダー(1990)
現実と悪夢のはざまで翻弄されていくベトナム帰りの男の不可思議な体験と恐怖、そして救いを描いたサイコスリラーです。『エンゼル・ハート』同様にこれまたオチに難ありかもしれませんが、不条理な迷宮感と意外なモンスター&グロ描写はかなり振れきれておりますよ!
『ジェイコブス・ラダー』が定額見放題なVODは現在ありません。
不法侵入(1992)
ジョナサン・カプラン監督によるキチガイ警官に狙われた夫婦の恐怖を描いたサイコスリラーです。孤立無援のカート・ラッセル、マデリーン・ストウに迫る魔の手、そして無駄にきれいな瞳が逆に怖いレイ・リオッタのキチガイ演技と、B級だけどしっかり怖くて面白い佳作です。
『不法侵入』が定額見放題なVODは現在ありません。
危険な遊び(1993)
イライジャ・ウッドとマコーレー・カルキンという当時の二大子役スターが共演をしたサスペンスホラーです。ボクは昔からカルキンが大嫌いだったのですけど、この映画を観たときはもう拍手喝采しましたね。なぜかって?これこそがカルキンの恐ろしい本性だからですよ!
『危険な遊び』(1993)が定額見放題なVODは現在ありません。
ラビナス(1999)
アメリカ・メキシコ戦争を背景に、臆病者たちが力を渇望する果ての狂気を人肉食として描いた異色のカニバリズムホラーですが、何が異色って明らかにノリとテンションがおかしいの!それが滑稽であり恐怖でもある怪作でして、とりわけロバート・カーライルのノリノリは必見です!
『ラビナス』が定額見放題なVODは現在ありません。
アザーズ(2001)
アレハンドロ・アメナーバル監督、ニコール・キッドマン主演によるどんでん返し系スリラー映画です。『シックス・センス』なんかとよく比較されますけど、ボクは断然こちら推し。美しい映像、不安、恐怖、そして悲しいラスト。キッドマンの演技はこれが一番じゃないかな。
『アザーズ』が定額見放題なVODは現在ありません。
オープン・ウォーター(2003)
カリブ海でダイビングを楽しんでいた夫婦が、手違いから何匹ものサメが回遊する大海原へと取り残された恐怖を描いた実録スリラーです。真面目なサメ映画としては出色の仕上がりで、低予算ゆえの地味さが逆に怖い逸品。金がないので俳優たちは本物のサメと泳いでますよ。
『オープン・ウォーター』が定額見放題なVODは現在ありません。
デッドコースター(2003)
死のシナリオを無視した人間を絶対に逃さない残酷な運命の執念深さを描いた、ピタゴラスイッチ系ホラーシリーズの第2弾にして最高傑作です。シナリオ改変を絶対に許さない死神様による芸術的ピタゴラ人体破壊描写がとにかく美しく、それが現出するタイミングがこれまた絶妙なのだ!
『デッドコースター』が定額見放題なおすすめVODはU-NEXT。
ディセント(2005)
ニール・マーシャル監督による珍しい地底人を題材としたモンスターホラーの秀作です。狭くて暗い地下洞窟で襲いかかる肉食地底人どもも恐怖ですが、やはりこの映画の白眉はそこにアラサー女どもの内紛と確執を入れ込んだこと。これがなにげに怖いのです!
屋敷女(2007)
自動車事故で夫を亡くした妊婦のもとに、謎の黒ずくめ女が現れたことによる恐怖と惨劇のクリスマス・イヴを描いたトラウマ必死のフレンチホラーです。一軒家を舞台に繰り広げられる女同士の生存と愛の渇望をかけたウルトラ人体破壊の雨あられ。もう観てるだけでお腹が痛い!
『屋敷女』が定額見放題なVODは現在ありません。
サプライズ(2011)
山奥の別荘に集まった10人の家族を襲う、動物の覆面を被った謎の殺戮者たちによる恐怖とその逆転現象を描いた新世代スラッシャー映画です。普通のスラッシャー映画としても見事な人体破壊を恐怖と笑いでお届けする快作ですが、本作の醍醐味はその構図が逆転する痛快さにあるのだ!
ムカデ人間2(2011)
映画『ムカデ人間』に魅せられた男の狂気の欲望が現実化されるおぞましさを描いた、最低最悪ホラー映画シリーズの第2弾です。評判のわりにはたいしたことなかったパート1のていたらくを挽回する、狂いに狂ったマーティンくんの不器用な人体実験をとくとご覧あれい!
『ムカデ人間2』が定額見放題なVODは現在ありません。
FOUND ファウンド(2012)
「僕の兄さんは部屋に生首を隠している」という素敵な独白で幕を開ける、いびつな社会で、ゆがんだ家庭で居場所をなくした兄弟の、世にも恐ろしい世界への宣戦布告を描いた意外と青春ホラーです。映画内映画として登場する『Headless』とラストのゴア描写は超絶凄まじいですぞ!
『FOUND ファウンド』が定額見放題なVODは現在ありません。
武器人間(2013)
第二次世界大戦末期の東部戦線を舞台に、ナチスのマッドサイエンティストによる死体と機械とを合体させた不死身の兵士、“武器人間”による地獄の現出をPOVスタイルで描き出したアクションホラーの怪作です。愛らしくも残虐なポンコツ武器人間たちの活躍が本当にたまらんのですよ!
『武器人間』が定額見放題なおすすめVODはU-NEXT、TSUTAYA TV。
MAMA(2013)
狂った父親によって山奥に捨てられた幼い姉妹。5年後、叔父の執念の捜索によって奇跡的に発見された姉妹の背後には怪しい影が揺らめいていたという心霊ホラーです。チラリズムとダイナミズム、恐怖と笑いと哀切を織り交ぜた『IT/イット』のムスキエティ監督渾身のデビュー作!
『MAMA』が定額見放題なおすすめVODはプライム・ビデオ。
イット・フォローズ(2014)
性交渉によって感染する「それ」に死ぬまで追いかけ回される不条理な恐怖を描いた、新世代ホラー映画の代表格です。青春映画的側面も絡めつつ、日常と非日常の境界が破壊されるのっそりもったりとした恐怖感がたまらない、悩める若者の不安を見事に象徴化した傑作です!
ゾンビーバー(2014)
ゾンビ化したビーバーに襲われる水着美女たちの阿鼻叫喚のぷるるんサバイバルを描いたパニックホラーコメディです。ゾンビーバーたちの愛くるしいチープな造形に心癒される良作B級ホラーの王道的作品で、怖くはないけど抜群に面白い!しかも残酷描写に手抜かりはない心意気!
『ゾンビーバー』が定額見放題なVODは現在ありません。
ババドック ~暗闇の魔物~(2014)
問題児を抱えるシングルマザーが、不気味な絵本との出会いをきっかけに極限の精神状態へと追いつめられていく恐怖を描いたサイコホラーです。狂気の淵を覗き込んだ人間の、堕ちるか踏みとどまるかの二者択一。にしても母子ともに顔面力高すぎで超絶こえーよ!
『ババドック~暗闇の魔物~』が定額見放題なおすすめVODはU-NEXT、プライム・ビデオ、TSUTAYA TV。
ウィッチ(2015)
17世紀のニューイングランドを舞台に、周囲とは孤立した家族に巻き起こる不幸の数々と、疑心暗鬼から生み出される魔女の誕生を描いたミステリアスホラーです。孤立と不安と欲望と主導権争いの果てに製造される魔女の恐怖。しっかしこの不穏さはちょっと只事ではねーぞ!
『ウィッチ』が定額見放題なVODは現在ありません。
ジェーン・ドウの解剖(2016)
とある事件現場で発見された身元不明女性の全裸遺体。その検死解剖をすることになった検視官親子が体験する謎と恐怖を描いた戦慄のモルグホラーです。クールなリアリズムがうさん臭いオカルトの前に惨敗する決定的瞬間。宇宙一美しい死体ジェーン・ドウにもう目が釘づけ!
『ジェーン・ドウの解剖』が定額見放題なおすすめVODはU-NEXT、プライム・ビデオ、TSUTAYA TV、Netflix。
クリーピー 偽りの隣人(2016)
引っ越し先の隣人は尋常ではないサイコパスだったという、黒沢清の違和感をメジャーへと落とし込んだ不穏きわまりないサイコスリラーです。基本は香川照之劇場ですが、最大の恐怖はどいつもこいつもサイコパスかもしれないという驚愕の事実なのです!
『クリーピー 偽りの隣人』が定額見放題なおすすめVODはU-NEXT、プライム・ビデオ、Hulu、TSUTAYA TV、Netflix。
死霊館 エンフィールド事件(2016)
史上最長とも言われるポルターガイスト現象へと立ち向かった、ある家族と心霊現象研究家夫婦の闘いを描く実録ホラーシリーズ第2弾です。出来の良かった第1作をはるかに凌駕する珍しい続編の傑作で、怖さ以上に信頼と絆、そして勇気を描いたまさかの泣けるホラーなのであります!
『死霊館 エンフィールド事件』が定額見放題なおすすめVODはU-NEXT。
ドント・イット(2016)
タイトルだけを見て『ドント・ブリーズ』と『IT/イット』の便乗作品と侮るなかれ。この両作とは似ても似つかぬ意味不明な魔術教室が延々と続く怪作で、そのおかしみの果てに訪れる恐怖と魂の浄化には妙な納得感があるのです。ああ~ここにたどり着いて本当に良かった、と。
『ドント・イット』が定額見放題なVODは現在ありません。
RAW~少女のめざめ~(2016)
厳格なベジタリアンとして育ってきた少女が初めて覚えた肉の味。やがてその渇望はエスカレートし、カニバリズムへの欲求を抑えられなくなるというアート系青春ホラーです。それぞれ肉の味に対する好みはあると思いますが、相性のいい人には超絶美味なお肉映画だと思いますぜ!
『RAW~少女のめざめ~』が定額見放題なVODは現在ありません。
IT/イット “それ”が見えたら、終わり。(2017)
27年周期で現れる子供喰らいピエロと、負け組少年少女との対決を描いた全米大ヒットジュヴナイルホラー映画です。不気味な悪夢的怖さはオリジナルの後塵を拝しますが、泣ける青春ホラーとしての完成度はキラキラ号泣もの!スカルスガルドペニーワイズの踊り狂いも見逃すな!
『IT/イット “それ”が見えたら、終わり。』が定額見放題なVODは現在ありません。
テリファイド(2017)
不気味な怪現象が続発しているブエノスアイレスの住宅街を舞台に、その謎へと挑んだ超常現象バスターズを襲う想像を絶する恐怖を描いた純粋正統ホラー映画です。家族や、青春や、社会問題に付随することなく、ただ純粋に不可思議な恐怖へと立ち向かった正統ホラーここにあり!
『テリファイド』が定額見放題なおすすめVODはNetflix。
マザー!(2017)
郊外に住むある夫婦の家に、あるときを境に謎の訪問者たちが続々と押し寄せ、夫婦の生活や関係性をかき乱していく不条理な恐怖を描いたサイコスリラーです。キリスト教を下敷きに、母なる女性にふりかかる災厄というか虐待を描いた超絶なる胸糞映画なんですよこれ!
『マザー!』が定額見放題なVODは現在ありません。
クワイエット・プレイス(2018)
近未来、音に反応して人間を襲う“何か”によってなかば壊滅した地球を舞台に、そんな状況でも懸命に生きる家族の決死のサバイバルを描いたSFスリラーです。ザル設定が何かと叩かれている作品ではありますが、家族とホラーの相性はやっぱり抜群!あなたはあの花火に何を見るか?
『クワイエット・プレイス』が定額見放題なおすすめVODはプライム・ビデオ。
サスペリア(2018)
1977年のベルリンを舞台に、闇と秘密を背負った舞踏団へと入団した女性が目撃、体験、覚醒、破壊、救済する、歴史の闇へと埋もれつつある記憶の再構築を目論んだ『サスペリア』のようで『サスペリア』ではない『ルカペリア』です。でもこれはこれで強烈に面白い!面白いのだ!
『サスペリア』(2018)が定額見放題なおすすめVODはプライム・ビデオ。
ヘレディタリー/継承(2018)
謎めいた祖母の死をきっかけに、不可解な現象にさいなまれ出したグラハム家の呪われた血脈と大いなる遺産を描いたオカルトホラーです。個人的には世評ほど怖さは感じなかったものの、精緻に築き上げられた脚本、演出、音響、音楽、そして顔面が秀逸なそのじつ爆笑ホラー!
『ヘレディタリー/継承』が定額見放題なおすすめVODはTSUTAYA TV。
最新版オールタイムベストホラー映画ランキング
「もういい」「うんざりだ」「いい加減にしろ!」「このキチガイが!!」とお思いの方もおられると思いますが、あともう少し、本当にもう少しだけお付き合いください。
それでは本当に最後の最後に、本記事作成以降に鑑賞したホラー映画も選考対象とした「最新版オールタイムベストホラー映画ランキング」を掲載して本記事を終了したいと思います。ちなみにベスト20どころではないベスト100での選考で、新たな傑作ホラー映画と出会うたびに随時更新していく予定です。
「心底怖い」や「一監督一作品」という縛りもなくし、純粋にボクが大好きな心底面白いホラー映画のランキングとなっておりますので、こちらも参考にしていただけたら幸いです(当ブログで紹介済みの作品にはリンクを張ってありますので、より詳細な感想が読みたいという方はどうぞポチッとな)。
最新版オールタイムベストホラー映画ランキング
- イレイザーヘッド
- バニー・レークは行方不明
- シャイニング
- 戦慄の絆
- 反撥
- 悪魔のいけにえ
- エクソシスト
- 回転
- 狼の時刻
- ポゼッション
- 死霊のえじき
- ヴィデオドローム
- 遊星からの物体X
- マザー!
- 裸のランチ
- オンリー・ゴッド
- キャリー
- 鳥
- エイリアン
- レクイエム・フォー・ドリーム
- 赤い影
- アンチクライスト
- 聖なる鹿殺し キリング・オブ・ア・セイクリッド・ディア
- 何がジェーンに起ったか?
- ザ・フライ
- ゾンビ
- テナント/恐怖を借りた男
- ミザリー
- ミスト
- CUBE
- π
- ロスト・ハイウェイ
- ボディ・スナッチャー/恐怖の街
- マウス・オブ・マッドネス
- パンズ・ラビリンス
- 見知らぬ乗客
- エクソシスト2
- 絞殺魔
- ノスフェラトゥ
- イット・フォローズ
- ヘルケバブ 悪魔の肉肉パーティー
- ザ・ヴォイド
- ゼイリブ
- FOUND ファウンド
- ブロブ/宇宙からの不明物体
- 呪われたジェシカ
- バスケットケース
- ジョーズ
- ウィッチ
- ヒッチャー
- 屋敷女
- オペラ座/血の喝采
- プロフェシー/恐怖の予言
- デッドコースター
- ソウ
- フリークス/怪物團
- Virginia/ヴァージニア
- ダークレイン
- ナイト・オブ・ザ・リビングデッド
- ブルーベルベット
- サスペリアPART2
- ウィッカーマン
- 狩人の夜
- 恐怖のメロディ
- サスペリア(1977)
- サスペリア(2018)
- CURE
- トレマーズ
- 眼には眼を
- 回路
- SF/ボディ・スナッチャー
- ザ・ブルード/怒りのメタファー
- 暗闇にベルが鳴る
- 籠の中の乙女
- 哭声/コクソン
- ジェーン・ドウの解剖
- パラドクス
- 死霊館 エンフィールド事件
- ムカデ人間2
- ぼくのエリ 200歳の少女
- サイコ
- ローズマリーの赤ちゃん
- セコンド/アーサー・ハミルトンからトニー・ウィルソンへの転身
- サザン・コンフォート
- 悪魔のシスター
- マジック
- ラビナス
- BUG/バグ
- アメリカン・サイコ
- ロスト・バケーション
- クロノス
- パラダイム
- グリーンルーム
- ヘンリー
- エボラ・シンドローム 悪魔の殺人ウィルス
- クリーピー 偽りの隣人
- マングラー
- PERFECT BLUE
- ジェイコブス・ラダー
- ヘル・レイザー
2020年3月1日現在
最後に
とにかく手当たり次第に好きなホラー映画をリストアップしていったら、我ながらそうとう趣味的なランキングが出来上がりました。一監督一作品までという縛りを取っ払いましたので、好きな監督の名前が頻出しているのはご愛敬。
ちなみに最多ランクインは、ボクが最も敬愛する変態ボディホラー作家のデヴィッド・クローネンバーグ師匠で、なんと貫禄の5作品が選出!(4位『戦慄の絆』12位『ヴィデオドローム』15位『裸のランチ』25位『ザ・フライ』72位『ザ・ブルード』)。
続いて4作品をランクインさせているのが、ホラーやSFといったジャンル映画の巨匠ジョン・カーペンター(13位『遊星からの物体X』34位『マウス・オブ・マッドネス』43位『ゼイリブ』92位『パラダイム』)。
続いて3作品がランクインしている監督としましては、デヴィッド・リンチ、ロマン・ポランスキー、ジョージ・A・ロメロ、ダーレン・アロノフスキー、アルフレッド・ヒッチコック、ダリオ・アルジェント、黒沢清といった7人のホラーマイスターが並びます。
大健闘だと言えるのは1998年デビューのダーレン・アロノフスキー(14位『マザー!』20位『レクイエム・フォー・ドリーム』31位『π』)。いわゆるジャンル映画としてのホラーとはちょいと毛色が違いますが、これからのさらなる躍進に期待がもてますな。
てなわけで、長々と書き散らしてきた「失禁御免!心底怖いおすすめホラー映画ランキング」、本当に、ようやっと、これにて終了です。新たな傑作ホラー映画を鑑賞次第、本記事へと投下していくつもりですのでよければまた遊びにいらしてくださいな。
まだ観ぬ夢のような失禁ホラー映画を求めて!
コメント
私は幼児期にみた「ゴケミドロ」ですね。いろんなホラーを観てきましたが、小学校に入学する前にみたこの映画が私にとって最高峰です。高英男最高です。
晴雨堂ミカエルさん、コメントありがとうございます!
幼い頃に観た怖い映画の記憶というのは鮮烈ですから、
いつまでたっても色あせないのですよね。
ボクにとってはそれが『シャイニング』なのであります。
恥ずかしながら『吸血鬼ゴケミドロ』は未見なのです。
これと『マタンゴ』はぜひとも観たい日本の怪奇映画リストに、
ずいぶんと前から入っているわけでありますけど、
いまだに観ていないというのは自分の不徳の致すところであり、
重ねてお恥ずかしいしだいであります。
いよいよこれを機に観てみるか!
自分が初めて見た洋画バタリアンがなかった…
脳ミソくれーは気に入っています。
ちひろさん、初めまして。
コメントありがとうございます!
自分も『バタリアン』は大好きな映画ですけど、
今回は「怖い」がテーマなので残念ながら選から漏れてしまいました。
「笑えるホラー映画」だったらランク入り確実なのですけどね♪
私のトラウマ映画は『八つ墓村(1977)』です(笑。
『ゴケミドロ』『マタンゴ』、両方goodですが、加えて『地獄』もオススメです~~。
ゆきやままさんコメントありがとうございます!
『八つ墓村』は確かに子供心に怖かった記憶が。ボクはどうしても邦画が疎かになってしまう傾向にあるので、未見の作品が多いのが恥ずかしい次第であります。これから勉強していきますね!
今までに怖い作品(映画は勿論、ネットや小説、漫画等)にあたった事がなく、ずっと探しています。主がランキングに載せた作品もほとんど全て見ました。
怖い話がなさすぎて、一人で樹海に行ったり一人かくれんぼしてみたりもしましたが、未だに恐怖に出くわしません。病気でしょうか。
へいさんコメントありがとうございます!
しばらくインフルエンザに罹患してしまって伏せっておりましたので、お返事が遅れてしまって申し訳ありません。ボクがこのランキングにあげた作品を観てもまったく怖さを感じないとのことですので、残念ながらボクからしてあげられることはもう何もないようです。でもひとりで樹海に行くのは危険ですのでやめておきましょうね。別に病気ではないとは思いますけど、あまり深く考えずにそういうもんだと思って受け入れたらよいのではないですか?まあなんにせよ、お大事に。
エクソシストは中学時に上映してた。シャイニングは陸自に勤務して2か3年目の頃、ぴあのオールナイトシアターを見ながら池袋や渋谷を歩き廻って映画館を新宿にして深夜23時か24時頃に入館、事前にピザ屋でピザを種類別に7枚と映画館で特大コーラを買って観てたなぁ。深夜営業の映画館はカップルの前戯代わりか最終逃したリーマンの寝床か、相手が居なくて群れてる姐チャングループがウヨウヨ。
次第に狂気を増して行く主人公のオッサンが斧を手に暴れ出してくトコで、周囲からグロシーンでも平気でむしゃむしゃ食ってる俺がヘンって聴こえて来るwドルビーサラウンドが映画館に設置され始めた頃で、一番音響効果の良くて、リクライニングな真ん中辺りで食い終わる頃に照明が点いて明るくなった。
敵の役を演じる同じ陸自のレンジャー相手に山岳地帯の演習訓練の後ってなんか気が立ってて、深夜映画の梯子しながら、食ってると落ち着くし音響効果バッチリの場所で映画を独りで観てると、文明社会に戻れて良かったなぁと思う。
東京を捨てて地方小都市へ移住して15年弱、映画館は街に一軒しかないが、過去を知ってる者は誰も居ないし、同じ様に外で食いモン買って中で食いながら楽しく観れるのは天国だ。ネット環境で観るより映画館の良いスピーカーで愉しむのは実に良い。
John.Doe.さん、コメントありがとうございます!
ボクは『エクソシスト』も『シャイニング』も後追い世代ですので、残念なことに映画館で鑑賞したことはないのですが、こんな映画を深夜に巨大なスクリーンで堪能できる恍惚感は筆舌に尽くしがたいですね!現代はお手軽に自宅映画鑑賞が楽しめる時代となりましたが、やはり映画館での映像体験はまた別格。っていうかもっとホラー映画劇場でかけてくんねーかなぁ~。
ホラー映画大好きです。子供の頃は臆病なくせに、怖いもの見たさでテレビのオカルト映画特集を見てワクワクしてました。ただ、映画館の大画面でみる勇気がなくて、初めて映画館でホラーらしいホラーを見たのは多分、「ザ・チャイルド」いう映画だったと思います。ただ、これが初ホラーにして、トラウマ級でした。子供達がニヤニヤ笑いながら虫でも殺すように大人を殺していくという不条理なお話です。それ以来見てませんが、おそらく今見ても怖いと思います。
その頃テレビで見て怖かった映画があったのですが、多分「悪を呼ぶ少年」だったのだと思います。こちらもそれ以来見てませんが、いまだにじわーっとした怖さと衝撃のラストは覚えてます。
スパイクロッドさんのランキングはどれもこれも怖いのばかりですね。僕も悩みますが、オールタイムだと、やっぱり「エクソシスト」「悪魔のいけにえ」が神がかって突き抜けてますかね〜。
ホラーって沢山あって、二番煎じ、三番煎じが当たり前になってますが、今だに「イットフォローズ」や「ジェーン・ドウの解剖」のようなアイデアに満ちたものが出てくるところが、奥深くてやめられませんね。
ブッチさん、コメントありがとうございます!
『ザ・チャイルド』はトラウマ級の傑作だとの評判ですが、ボクはまだ観れてないんですよねぇ。セルオンリーで現在は中古でも一万超えです。Blu-ray化してくれたら大枚はたいてでも購入するんですけどね。『悪を呼ぶ少年』も観よう観ようと思いながら忘れてました(笑)。これを機に観てみようかと思います。
何に怖さを感じるかってのは人それぞれだとは思うのですが、ボクにとっては1970年代の空気感というか、なんかあのザラついた質感が結構リアルで怖いんですよね。1980年代になるとエンタメ化して作り物っぽくなるんですけど、1970年代の映画には作りははるかにチープなのにそれを越えたリアルさがあったと思います。少し遅れた世代としての憧れもあるかもしれませんけどね。ボクがドンピシャの1980年代は面白いホラー映画はたくさんありましたが、怖いといったらやはり1970年代!リアルタイムで観てないからこそ余計に惹かれるのかもしれません。
たびたびすみません。おっしゃる通り、1970年代と80年代の映画の違いはリアリテイの表現にあるような気がしますね。特にホラーにはその違いが顕著にあるかもしれません。80年代のホラーって特殊メイクだったり、見せるところが重視されてますけど、70年代って、「鮮血の美学」みたいに殺される前に女の子がオシッコ漏らしちゃうとか、予算のなさゆえなのか、シチュエーションが妙にリアルで怖いんです。また、フイルムの荒さがリアルで本当にやってんじゃないの?的な怖さがあります。「悪魔のいけにえ」でハンマーで頭ぶっ叩かれてけ痙攣しているシーンなんて予算ゼロですが、トラウマ率100%ですよね。
ブッチさん、再度のコメントありがとうございます!
1980年代の映画は面白いんですけどどこか作り物っぽくて「自分には関係ねーや」って安心して観てられるんですけど、1970年代の映画は予算がないゆえのオールロケとかでリアル感が半端なく、どこか現実と地続きな「自分の生活の延長線にあるかもしれない恐怖」って感じなんですよね。あと無邪気さのかけらもない邪悪さとどこか懐疑的な視点って言うんですかね?『エクソシスト』なんてオカルト的な怖さ以上にそれを冷徹に検証していく過程のほうが怖かったりしますから。『悪魔のいけにえ』の例のシーンも確かにトラウマ率100パーセントですよね(笑)。