『ドクター・ストレンジ』感想とイラスト マッツとティルダの無駄遣い

映画『ドクター・ストレンジ』マッツ・ミケルセンのイラスト(似顔絵)

上から目線のニューヒーロー、ドクター・ストレンジ。腕力に頼らない知能犯キャラクターは悪くないが、ちとつまみ喰いが過ぎますぜ。しかも、マッツとティルダまでつまむだけってどゆこと!?

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作品データ

『ドクター・ストレンジ』
Doctor Strange

  • 2016年/アメリカ/115分
  • 監督:スコット・デリクソン
  • 脚本:ジョン・スペイツ/スコット・デリクソン/C・ロバート・カーギル
  • 撮影:ベン・デイヴィス
  • 音楽:マイケル・ジアッチーノ
  • 出演:ベネディクト・カンバーバッチ/キウェテル・イジョフォー/レイチェル・マクアダムス/マッツ・ミケルセン/ティルダ・スウィントン

予告編動画

感想と評価/ネタバレ多少

事故で命とも言える両腕に致命傷を負った天才外科医が、魔術師のもとで修業をし、スーパーヒーロー“ドクター・ストレンジ”として復活するSFヒーロー映画です。監督は『ヘルレイザー/ゲート・オブ・インフェルノ』のスコット・デリクソン。

総統閣下、私は歩けます!

「マーベル・シネマティック・ユニバース」シリーズ通算14作目となる『ドクター・ストレンジ』。「ドクター・ストレンジ」と言えばボクにとっては『博士の異常な愛情』ですが、今の若い子らにとってはもうカンバーバッチに取って代わられたわけですね。時の流れは残酷だ。

何が残酷なのかよくわかりませぬが、「総統閣下、私は歩けます!」とさえ言ってくれたらボクはもう満足です。え?言わないの?そういう映画じゃないの?核爆弾にまたがってヒャッハーー!しないの?あ、キューブリックじゃなくて、いろんな映画からつまみ喰いしてるのね。

つまみ喰い映画

上から目線の天才外科医が事故で両腕に致命傷を負い、なんとか腕を治したくてたどり着いた先は怪しい東洋の魔術学校で、未知の世界で魔術のお勉強をしてたら闇の魔術師かなんかが現れて、あぁこりゃてーへんだてーへんだてなあらすじの『ドクター・ストレンジ』。

「その男、上から目線の天才外科医」なんてキャッチコピーのわりには、言うほど傲慢ではない身の丈に合った自信家だったストレンジのキャラクターの時点で、すでにこの映画の底は知れておりますが、なんぼなんでも他作品からのつまみ喰いが過ぎるのではないでしょうか?

『スター・ウォーズ』シリーズをはじめとし、『バットマン ビギンズ』『マトリックス』『インセプション』などが代表的なところでしょうが、オマージュやリスペクトというよりかは安易な模倣にしか見えず、ネタ元が超有名作ばかりというのも芸がありません。

この作品最大の売りとも言えるビル群グニャグニャガチンガチンヘコヘコ映像は確かに凄いのですが、「それはもう『インセプション』で観たよ」って話で、「凄い!凄い!」とは言ってもその凄さは単なる技術の進歩にしか過ぎず、肝心のオリジナリティは皆無なのです。

コメディとしては悪くない

いろいろとつまみ喰いしたネタへとつなげるための物語もかなり適当で、ストレンジの事故のきっかけや、エンシェント・ワンのもとへとたどり着く道程なんかはズッコケものでしたし、肝心なところをすべてセリフでベラベラと喋り倒すのもどうにかしてほしかったもんです。

隠れたテーマとしては価値観の揺らぎ、選択があったかと思いますが、これもドラマとしてほとんど機能していませんよね。ストレンジをはじめ、モルド、カエシリウスにしても、信じていた世界の真逆を見せられただけで、いともたやすくコロッと転んでしまうわけですから。

この映画の数少ないオリジナル要素としては、けっこうギャグ路線へと振りきれていたところでしょうか?死にかけていたストレンジが恋人クリスティーンのもとへと駆け込んで、幽体離脱でドッタンバッタンするくだりはバカバカしくて笑えましたよね。

ニューヨークの街中をあの格好でうろつく姿も完全にギャグですし、大ボスである暗黒次元のドルマムゥを撃退する方法もなかなか斬新で笑えました。ほどよい性格の悪さと知能犯キャラが活かされた、腕力に頼らない嫌がらせによる勝利という新たな戦闘スタイルの確立です。

マッツとティルダの無駄遣い

これまでのマーベル作品とはやや毛色の違う魔術を主体としたヒーロー『ドクター・ストレンジ』。これによる新風を狙っていたのかもしれませんが、褒められるのはコメディ調の演出のみで、ちょっと他作品からのつまみ喰いが過ぎる四番煎じぐらいの凡作でありましたね。

まあ別に期待もしていなかったので言うほど落胆もないのですが、軽薄な作品をなんとなく底上げしているようなティルダ・スウィントンとマッツ・ミケルセンの無駄遣いにはいろいろと言いたいことがありますね。「マッツとティルダを上げ底扱いするな!」と。

ふたりの圧倒的存在感によってなんとなく納得させられている面もありますが、よくよく考えるとなんにも描けてはおらんのですよね。特にマッツ!マッツの扱いはいくらなんでも酷すぎる!ほとんど噛ませ犬扱いで、ヴィランの役割も剥奪されたあまりに無残な退場劇。

ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』でもマッツの無駄遣いをしていると憤慨したものですが、この『ドクター・ストレンジ』はその比ではありません!許しがたい!いよいよマッツの取扱条項を制定する日がやってきたようだ。全国のマッツファンよ立ち上がれ!

個人的評価:4/10点

無駄遣い映画の感想はこちら

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コメント

  1. えるぼーロケッティア より:

    MCUは好きなのですが、どうにも本作に関しては
    いまいちといったところです。

    キャラクターに関しても色々と問題ありといいますか。
    軽薄という意味ではキャスティングがまさにそうでしょうね。
    エンシェントワンという女性のお師匠さんがいますが、原作ではチベットの
    アジア系の人種なのです。
    それをあろうことか女性の白人に変えてしまったのですね。
    昨今ハリウッドで問題になっているホワイトウォッシュはMCUでも例外なく
    起きてしまいました。
    無理やりにでも捻じ込んで黒人枠は確保してもアジア人枠は白人が奪うのか、と。
    第一白人以前に女性に置き換える必要性がわかりません。
    おそらくフェミニズム的にも考慮した以上の理由はないでしょうね。

    ドルマムゥのデザインも論外です。
    原作では魔界風味のかっこいい甲冑とマントを羽織ったゴーストライダーみたいな
    デザインなので、作中その存在が示唆されたときは「ドルマムゥでんの!?」と
    ワクワクしていたのですが、カンバーバッチのでかい顔で済ませてしまって
    がっかりにもほどがあります。

    トリップシーンもスターゲートといいますか、ほんといろんな映画のサンプリング
    って感じでした。

    • スパイクロッド より:

      えるぼーロケッティアさん、こちらにもコメントありがとうございます!

      確かにエンシェント・ワンの配役はいろいろと論争が起きていましたね。これを単なる原作至上主義と見るか、明らかなホワイトウォッシュと見るかは議論の分かれるところでしょうけど、ボクは原作未読なのでいまいちよくわかっていないというのが現実です。しかしハリウッド映画におけるアジア系の地位は本当に低いですからね。技術者かコメディ担当、もしくはコックかカンフー(笑)。多少なりとも黒人の地位が上がり、女性の場所が確保され、ヒスパニックが重宝されるようになっても、アジア系はまだまだそのずっと下。白人第一主義を打破し、すべての人種、ジェンダーに平等な映画制作がはたして良いものなのかどうかにはけっこう懐疑的な立場の人間なのですが、要はその作品にふさわしい、的確なキャスティングをすればいいだけの話かなとも思います。そういう意味ではこの『ドクター・ストレンジ』はやっぱり落第点ですよね。人種を、性別を改変する意味が本当にあったのかどうかですから。でもそういう問題も、外野を黙らせるほどの面白さがあったらあんがい解決されてしまうのかもしれませんね。これに関しても『ドクター・ストレンジ』はやっぱり落第ですが(笑)。

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