『遊星からの物体X』感想とイラスト 疑心暗鬼からの明鏡止水

映画『遊星からの物体X』ベニングスのイラスト

極寒の南極で神経をすり減らしながら生きるポンコツどもの群れに紛れ込んだ謎の「物体」。その物体によってあぶり出されるポンコツどもの阿鼻叫喚は我々の写し鏡。ああ…君たちポンコツは、僕たちポンコツだったんだね……。

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作品情報

『遊星からの物体X』

  • 原題:The Thing
  • 製作:1982年/アメリカ/109分
  • 監督:ジョン・カーペンター
  • 原作:ジョン・W・キャンベル
  • 脚本:ビル・ランカスター
  • 撮影:ディーン・カンディ
  • 音楽:エンニオ・モリコーネ
  • 出演:カート・ラッセル/ウィルフォード・ブリムリー/ドナルド・モファット/キース・デヴィッド/T・K・カーター/リチャード・ダイサート

参考 遊星からの物体X – Wikipedia

予告編動画

ホラーファン必見!ジョン・カーペンター監督の傑作SFホラーが36年ぶりに蘇る/映画『遊星からの物体X』予告編

解説

1982年、冬の南極大陸。10万年の時を経て現代へとよみがえった、いかなる有機体とも同化、擬態可能な未知の物体が紛れ込んだアメリカ観測隊の疑心暗鬼と恐怖を描いたSFスリラーです。原作はジョン・W・キャンベルの短編小説『影が行く』で、1951年にも一度映画化。

監督は『ダーク・スター』『ゼイリブ』のジョン・カーペンター。魅力的なクリーチャーたちの造形を担当したのは当時22歳の天才ロブ・ボッティン(『ロボコップ』『ザ・グリード』など)で、かのスタン・ウィンストン(『ターミネーター』『プレデター』など)まで参加しているという贅沢三昧。

主演は『ニューヨーク1997』『エスケープ・フロム・L.A.』でもカーペンターと組んだカート・ラッセル。共演には『チャイナ・シンドローム』のウィルフォード・ブリムリー、『電子頭脳人間』のドナルド・モファット、『バード』のキース・デヴィッド、『サザン・コンフォート』のT・K・カーター、『プロフェシー/恐怖の予言』のリチャード・ダイサートなど。

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感想と評価/ネタバレ有

前回ご紹介した『ザ・フォッグ』に続いて今回もジョン・カーペンター監督作品。先頃デジタル・リマスター版が36年ぶりに劇場公開されたことでも話題となった、今なお語り継がれるSFスリラーの金字塔『遊星からの物体X』であります。

残念ながらBlu-rayによる自宅鑑賞ではありますが、面白いもんはどんな環境でいつなんどき観ようが面白い!SFとは、ホラーとは、映画とはなんなのかを、まだ下の毛も生えそろわぬ半ズボンのボクに叩き込んでくれた記念すべき傑作。満を持しての徹底レビューであります。

ベン、ベンベン、ベンベン

1982年、冬の南極大陸。一匹の犬を追ってアメリカ観測隊第4基地までやって来たノルウェー観測隊。銃や手榴弾まで使って犬を殺そうとする彼らの様子は只事ではなく、ついには流れ弾によって負傷者まで出したアメリカ観測隊の隊長ギャリーは彼らをやむなく射殺。

事態の真相を究明すべくノルウェー隊の観測基地へと向かったヘリ操縦士のマクレディたちは、そこで人とは思えない異様な何かへと変貌した焼死体を発見、持ち帰る。その夜、ノルウェー隊唯一の生き残りであるあの犬が、人知れず不気味な何かへと変形し始めるのだった……ってのが簡単なあらすじ。

およそ10万年前、地球へと落下してくる謎の円盤によって幕開ける本作。要するにその円盤にあらゆる有機体に同化、擬態できる謎の「物体」が搭乗していたというわけですが、青い発光とともに徐々にあらわになってくる「The Thing」のタイトルバックからしてすでに最高なんですよね。

そして聞こえてくる、「ベン、ベンベン、ベンベン」という単調だけど効果覿面なあのシンセベース。カーペンター臭満点ですが本作の音楽はかの名匠エンニオ・モリコーネ。しかしこのメインテーマだけはカーペンターが作曲したのではないかといまだに疑っております。

カーペンターが2015年に発表したオリジナル音楽作品『Lost Themes』の収録曲『Night』。これと本作のオープニング映像とをミックスさせた動画がありますので、その違和感のないマッチングをちょいと拝見してください(それ以外は「む~ん…」って感じやけど)。

John Carpenter's The Thing Rescored with Lost Themes

前戯上手のカーペンター

そんなモリコーネなのかカーペンターなのかどっちでもいいけど恐ろしく単調なくせに効果覿面なベンベンに乗せて披露させる、広大な雪原を舞台としたノルウェー人による動物虐待(おいおい)。すでにカーペンターのこだわり「長方形の芸術」が堪能できますなぁ。

なぜかシベリアン・ハスキーを執拗に狙い続けるノルウェー観測隊のヘリ。ついには手榴弾まで使い出す環境破壊(おいおい)。なぜ?どうして?そこまで?という謎の提供と見事なまでの前兆。意味をなさないデタラメノルウェー語の「あんだって?」加減も絶妙。

つまりはいつもながらの前戯上手というわけだ。コントのような間抜けさによるノルウェー人木っ端微塵もたまらない。何かが、得体の知れない何かが起ころうとしている。いや、すでに起こっているのかも?という不気味な不安感、兆しの演出がやはり巧みなのだ。

魔界への入り口

しかしカーペンターは前戯だけで終わる男ではない。本番もお上手なのだ(なんの話だ?)。本作における本番とは、あらゆる有機体と同化、擬態可能なエイリアンそのものの恐怖と、それによって人間たちに植えつけられた誰も信じられないという疑心暗鬼の膨張。

謎の壊滅を遂げたノルウェー観測隊における唯一の生き残りであるシベリアン・ハスキーが、犬ならぬ「物体」へと華麗なへんげを遂げる見事なフェイスオープンX攻撃からの触手ビロビロ。この突如として魔界とつながったかのようなグロテスク天国に心奪われぬ変態様はおらんでしょう。

それは本作の登場人物たちとて同じ。自分の信じていた現実がいつの間にか魔界に浸食されていた非現実に立ちすくみ、凝視し、思考を、行動することを忘れるのです。自分がついさっきまで立っていたはずの足元にパックリと魔界の口が開けていた中年男たちのリアリズム。

初期のカーペンターは恐怖の対象をあまり明確には描かないチラリズムの着エロ変態でしたが、本作ではまったく出し惜しみをしない無修正のパックンチョへと大きく舵を切り、グチョグチョヌメヌメした魔界への扉をむさい中年男どもに、我々観客に見せつけてきます。

CGによって非現実をいくらでも生産できる現代とは違って、DIY精神あふれる実在感満点のモンスター造形も真に迫っており、それはあたかも我々の世界と地続きに魔界が存在する非現実の現実性とでも言おうか、ちょっと何言ってるのかわかりませんが凄いのです。

クズどもの疑心暗鬼

まず最初に魔界との扉を開いてみせたドッグモンスター解剖の結果によって得られた、ほかの生物を吸収、同化、擬態できる未知の生物の存在。それを南極の氷の下から掘り出したノルウェー隊全滅の事実。彼らが人間社会へと到達した場合に起こるであろう世界の終焉。

ここから映画は「物体」そのものの恐怖に加えて、隣にいる仲間が、もしかしたら自分自身がすでに「物体」と化しているかもしれない共同体の崩壊、止めどない疑心暗鬼の拡大へと突き進み、人間関係の脆弱さ、人の心の弱さをまさに現実の地続きとして描き出してゆきます。

その地続き感に一役買っているのが、登場人物が皆むさくてイカ臭い中年男ばかりというリアリズムと、外部とのアクセスがすべて遮断された極寒の密閉空間というサスペンス。脱出も救援も望めない冷凍庫のなかで怪物かもしれないくっせーオッサンたちがすし詰めにされている極限状態。

しかもそのオッサンどもは魔界とつながる前からすでに長い長い軟禁生活で神経をすり減らしたポンコツどもであり、それはカート・ラッセル演じる主人公マクレディとて例外ではなく、要するにどいつもこいつも怪しく疑わしく信頼のおけないクズの集まりなのである。

ここには頼れるリーダーも、誠実なイケメンも、救いとなる美女もいない。いるのは見るからに怪しい信用できない汚いイカ臭い中年男だけ。そしてついに「物体」に同化された人間の死んだような目と、奇怪な雄たけびと、グロテスクに変形した両腕が現出するのです。

人体乗っ取り系SFスリラーの先例『SF/ボディ・スナッチャー』のラストを彷彿とさせる不気味さですが、本作にはそれだけではない、ついさっきまで仲間だったはずの男を躊躇なく焼き殺す人間の非情さも同時に描かれており、二重の意味で恐ろしいシーンなのです。

異形の偉業ロブ・ボッティン

これを行うのが主人公であるマクレディだというのも本作最大のミソ。先述しましたとおり、ここには信頼できる人間などひとりもおらんのです。誰もが「物体」に同化されていてもおかしくはない。それは主人公マクレディとて例外ではない。彼も十分に疑わしく怪しい存在。

その事実を、その事実が行き着く結果を知ったブレアが発狂するのも当然でしょう。ここで繰り広げられる「物体」そっちのけのクズ人間どもによる疑心暗鬼の壮絶バトルは見るに堪えない醜さではあるが、それは我々の生き写しであるからこそ醜く、不快で、面白いのです。

人間と同化・擬態可能な「物体」によって植えつけられた恐怖心で崩壊していく人間関係のなんたる脆さ。この写し鏡のような共同体崩壊の滑稽さと不快さと面白さに目を奪われ、なかば「物体」そのものの存在を忘れかけたタイミングで繰り出される歓喜の眼福。

メタボ腹ばっくり両腕チョンパうえ~うえ~からのビロビロブシャーに涙せぬ変態はおらぬものと存じます。ここで炸裂する当時22歳の若き天才ロブ・ボッティンによる超絶グロテスク造形の数々は、CG全盛の現代ではちょいとお目にかかれない生々しい肉々しさ。

うえ~うえ~ベロベロによ~んからのスパイダーヘッドかさこそ逃亡劇なんて、恐怖を通り越した愛らしさが画面上にあふれており、これらを創造したロブ・ボッティンの神業は異形の偉業であると現世に巣喰う変態どもは今もなお語り継いでおるのです。

ファッキン・カウチ!

最高最悪なタイミングによってなかば忘れかけていた地獄の門を再びギギギと開き、それによって膨れ上がった恐怖と不信はもはや抑えようがなく、敵を殲滅するための手段と称する内ゲバが最高潮に達するのが、本作最大の白眉だと言える有名な血液鑑定シーンでしょう。

ここで描かれる地味な行為の反復による緊張感の増大は筆舌に尽くしがたい。ここでも最大限に活かされているのがタイミングであり、それを可能にしたのが頼りなくイカ臭いポンコツ中年男の集まりであり、誰ひとりとして信頼には値しないというリアリズムなのです。

このシーンを『アナと雪の女王』のキャラクターによって再現したクレイアニメという「誰得?」動画がありますので、ボクの悪文よりもこちらを観ていただいたほうが当シーンにおける疑心と狂気と緊張が行き着く「ファッキン・カウチ!」の片鱗がつかめるかと思います。

FROZEN – Blood Test scene

祭りのあとの静けさ

「物体」による人間社会への侵略(というか単なる生存本能だとも言えるが)を阻止するため、生き残った人間らしき人間たちによる命をかけたラストバトル。このクライマックスはボク的にはまあオマケみたいなもんで、映画を終わらせるための終わりだと言えるかも。

しかしここで登場するラスボス、ブレアモンスターのあらゆる生命体が同化、融合したかのような圧倒的存在感、魔界の扉がついに開かれた感には新世界愛好家として無視できぬこの世の終わりが漂っており、ロクに動かなくてもそのギミックだけで涙を流すのです。

壮絶なる同士討ち、異世界の怪物との生存闘争の果てに生き残ったふたりのむさい男。極寒のなかで燃え盛る基地をバックに、静かに対峙し、酒を呑み交わし、ただその時を待つふたりの姿に例の「ベンベン、ベンベン」が被さり、『遊星からの物体X』は幕を閉じます。

ふたりは人間なのか?それともどちらか一方は「物体」?もしかしてふたりとも「物体」?という謎を残したまま、荒れ狂った本編を達観するかのように静かに終幕する本作のラストがボクは大好きです。残された謎を解き明かそうと躍起になる人々もいるがそんなことはどうでもいいのだ。

「片方は息をしていないぞ!」「瞳の光点で正体が見分けられるぞ!」というまことしやかな噂が飛び交ったりもしましたが、そんなことはどうでもいい。地獄のなかで争ったふたりが、死力を尽くした戦った男ふたりが、すべてを出し切って到達した人生の達観。

これだけでいいのだ。ここで終わるからこそ本作は傑作なのだ。祭りのあとの静けさこそが、我々にとっての至福のときなのだから……。

個人的評価:9/10点

DVD&Blu-ray

遊星からの物体X Blu-ray
NBCユニバーサル・エンターテイメントジャパン

VOD・動画配信

『遊星からの物体X』が定額見放題なおすすめ動画配信サービスはU-NEXTNetflix(2019年1月現在。最新の配信状況は各公式サイトにてご確認ください)。

SF映画好きにおすすめ

ホラー映画好きにおすすめ

コメント

  1. ブッチ より:

    ついに、この作品のレビューを書いていただけましたか!お待ちしておりました!(笑)
    この映画の尋常じゃない緊迫感、胡散臭いオヤジたちの疑心暗鬼、何が何だかわからないけど半端ないロブ・ボッティーンの仕事ぶり(未だに裂けた腹から出てくる首が誰の首なのかよくわかりません!)、もう何回見たか忘れましたが、何度見ても最高に面白くて味わい深い大傑作ですね。

    カーペンターの映画は妙な力の入れ具合と抜き具合が持ち味だと思うのですが、この映画に関しては、入れっ放しの隙の無さが異様なくらいです。原作通りなのかもしれませんが、南極の孤立したシチュエーションで起きる事件と徐々に状況が明らかになる序盤、突然正体を現す未知の生命体の阿鼻叫喚とそれによってあっさり信頼関係が崩れ去る中盤、対決と静かなラスト…この緊張感を保ち続ける展開、完璧です。

    スパイクロッドさんのおっしゃる通り、要素としてはB級映画なんですが、それを超A級に面白くしているのが、「誰も信用できない、俺たちみんなクズ野郎よ」といった部分かと思います。
    カーペンターのテーマでもあるんでしょうね。「管理社会も未知の生命体もクソ喰らえ、そういう俺たちもクズだけどな、でも落とし前だけはつけさせて貰うぜ!」という。この映画のラストの男達の戦いも、絶望の中で世界を救うといった美しい動機ではなくて、俺なりの落とし前をつけてやるといった男の美学だからカッコいいんですよね。「ダークスター」のサーフィンも、「ニューヨーク1997」のラストもクズのそんな美学なんだろうなと、この映画のラストに重なります。それにしてもこのラストシーン、映画史に残る名ラストですよね!

    • ブッチさん、コメントありがとうございます!返信が遅くなってしまって申し訳ありません。

      初期のカーペンター作品の特徴はいい意味でのゆるさにあったと思うのですが、本作にはそのゆるさが微塵もないのですよね。もう最初から最後までギリッギリに引き締まっていてまったく隙がないと思います。この作品にかけたカーペンターの意気込みが伝わる完璧さです(そのくせ公開時は見事にコケたというのがまたカーペンターらしいのですが)。

      そして登場人物にいわゆるヒーローがいないというのもカーペンターらしいですよね。主役のマクレディをはじめとし、皆がすねに傷をもつような一筋縄ではいかない連中ばかりで、しかも気が遠くなるような軟禁生活の果てにすでに爆発寸前ときたもんだ。そんなポンコツどもが見せる醜態と、情けなさと、人間臭さと、ポンコツなりの矜持。やはり大事なのは「落とし前」なのですよね。大義ではなく個人的な落とし前。これこそがアウトローの美学であり、生きざまなのです。だからこそあのラストは素晴らしく美しいのです。死力を尽くして戦った男たちの静かな微笑み。答えなんかいりませんよね。ただあの姿だけで素晴らしい。完璧です!

  2. ぼんくら兵六玉 より:

    スパイクロッド様へ

    はじめてお便り申し上げます。
    「殺しの烙印」の検索でこちら様に行き着いて、色々と作品をご紹介いただき、感謝の念が絶えない日々を送っております。
    さて、「遊星からの物体X」ですか。そうですよね~、傑作ですよねぇ~。でもな~、初見のときから、「へー、すげえや」という、なんだか感動の薄い感じでして、隊長の信頼されなさを見て、「あー、この隊長さん、すげー細かい人で、嫌われてんだな」と思いをはせるのが限界でした。
    で、その後繰り返して観るうちに、もう「物体」がかわいそうに思えて仕方なくなるんです。
    地球時間で10万年ですか? 遭難か、ウルトラセブンの宇宙囚人303みたいな脱走者かなんだか知らないけど、原始惑星に島流しの上に、強制的に起こされたら、問答無用で武器を振り回す野蛮人に取り囲まれている始末。越冬隊の狂ったおっさん以上に気が狂いそうなシチュエーションに置かれている「物体」。
    目頭が熱くなるのを抑えられない俺。ああ、俺も狂っているんだと思い知らされました。
    昭和基地にやってきたならなー。少なくともライフルとか無いしねー。もっと平和的に同化できたろうにねー。
    というか、もっと美味しい食事が提供されてたら、もう少しアメリカ越冬隊の人間どもも、あれほどささくれた状況にはなっていなかったのかも、という妄想も浮かんできます。
    ああ、やっぱり狂ってるな、俺。

    • ぼんくら兵六玉さん初めまして!コメントありがとうございます!返信が遅くなってしまって申し訳ありません。

      ぼんくら兵六玉さんの「物体」に対する共感と同情、少しも狂っているとは思いませんよ(少なくともボクは。世間一般では知りませんが(笑))!本文でもチラッと書きましたとおり、あの宇宙からやって来た「物体」はただ生存本能に従ってあの種としては当然の行動をしているだけなのですよね。我々人間の側から見れば「侵略」と映るのかもしれませんが、彼らにとってはただ生きようと、適合しようと必死にもがいているだけ。どう考えても彼らに侵略の意図があるとは思えず、ただそういう「種」なのだ、ということ。もしかしたら最後の生き残りかもしれないあの「物体」が必死に「種の保存」へと邁進する同化・吸収・擬態。実は単体としてはたいして強くないというのもミソ。宿主の群れに紛れ込んでコソコソとチャンスをうかがっているわけですからね。実は絶体絶命の状況に置かれていたのはあの「物体」のほうだったのかもしれない。そんな「物体」への同情と共感、ボクは少しも狂っているとは思いませんよ(重ねて世間一般では知りませんがね(笑))。

  3. ダムダム人 より:

    クラーク「よくわからんが、なんかすげぇのが居る」
    -このせりふ大好きです-

    この作品の話をするとこの欄では容量オーバーになる事必須なのですが…
    だめですよねぇwww

    まず出会い。
    私が高校の時、図書館に有った早川書房のSF作品の紹介でした。
    (かなり前なので、違う作品の紹介だったかも)

    映画との出会い。
    多分、ヤングジャンプでの紹介でした。
    その時は、映画館には行きませんでした。

    そして実際の鑑賞
    今は無き、北千住に有った名画座。
    (同時上映がSWジェダイの復讐)
    それからは、原作を探しましたが、既に廃刊orz

    でも、1995年、早川創立50周年での復刊!!!
    (この時、悲願の「ドノヴァンの脳髄」もゲット!!!)
    なおサントラはそれより前に入手
    (今は無きスミヤにて)

    2012年に本作の前日談を鑑賞
    (世間の評価は『冷たい』ですが、私は好きですし
    ソフトも買いました)
    そして、今年ハワード=ホークス版を購入。
    ものくろにも関わらず、ブルーレイ版(笑い)

    そんな感じです。

    ところで、テレビ放送版を収録したソフトって無いのかしら??
    (声優がすごく豪華なので、ほしいのですが…)

    **感想になっていなくてごめんなさいm(_ _)m**

    • 匿名さん、コメントありがとうございます!返信が遅くなってしまって申し訳ありません。

      匿名さんの『遊星からの物体X』に対する「愛」が伝わるコメント、興味深く拝読させてもらいました。ボクはまだハワード・ホークス版は未見なのですが、ノルウェー隊全滅の真相を描いた前日譚『ファーストコンタクト』はまあまあ悪くなかったですよね。ほぼリメイクですがあれはあれで正解だったと思います。そしてめちゃくちゃ同感なのはクラークのあのセリフ、「よくわからんが、なんかすげぇのが居る」。ここボクも大好きです!「物体」を目撃して助けを呼ぶのでもなく、どうしてよいのか立ち往生しているクラークの性格とそんな彼が発する「なんかすげぇの」のリアリティ!このへんの細かな人物描写と演出が本作の秀逸さなのですよね。敏感に異常を察知したマクレディが非常ベルを鳴らすというのもまたしかり。

      ところでテレビ放送時の吹替版を収録したBlu-rayなら、『遊星からの物体X ユニバーサル思い出の復刻版』としてリリースされていると思います。フジのゴールデン洋画劇場版で、津嘉山正種、富田耕生、納谷悟朗、池田秀一などが参加しているやつですね。まだ在庫はあると思いますので、どうしても欲しいのならどうぞお早めのゲットを。

  4. ダムダム人 より:

    ごめんなさい!!
    名前を入れたと思っていたのに
    忘れていたようですm(_ _)m

    もう少ししたら3日間休みなので、
    まじめに感想を書きます

    • あ!やっぱりそうでしたか!実はダムダム人さんか、ほかの常連さんではなかろうかと思っていたのです(笑)。前のコメントでも十分まじめだとは思いますが、それではさらなる熱いコメントをお待ちしておりますね!

  5. ダムダム人 より:

    この作品のキモはやはり疑心暗鬼だと思います。

    それがどのシーンから始まった?かは、頭の悪い私によくわかりませんが
    多分、クラークとブレアとの会話だと思います。

    それにしても、ブレアとパーマーはいつ同化されたのでしょうね?
    (同化されたのが、かなりはっきりわかるのはやはりクリス)
    また一番初めに同化されたのはだれなのでしょうね?
    また、フユークスはやはり自殺したのでしょうか?
    (ノルウェー基地の自殺したコリンの様に、同化された事が
    何となく分かったから?)

    とにかく謎の多い作品だと思います。
    だからこそ、見終わった後、あれこれ想像するのが楽しく、
    今もって金字塔をたもっていられる気がします。

    あと、あんなケッタイな体でよく宇宙船を操縦できたと思います。
    そしてブレアの使っていた電脳って現在のものより演算速度が
    早くて驚きました。

    **あまり熱い感想でなくて、期待に添えなくてすみませんm(_ _)m

    • ダムダム人さん、コメントありがとうございます!

      やはり疑心暗鬼ですよね。それが表面化したのは「物体」の侵入がきっかけですが、実はそれ以前からこの共同体はすでに崩壊寸前だったというのがボクの見解です。「物体」はきっかけにすぎず、彼らはすでにこの過酷な軟禁生活の果てに精神のバランスを失い、もはや共同体としてのていは成していなかったのではないでしょうか?その事実を明確にするための「物体」の投入。彼らの崩壊は必然だったのかもしれません。隣にいる人間が何者で、何を考え、信用できる存在なのか否か?その不透明さをおっしゃるように多くの謎として描いたからこそ本作は傑作なのだと思います。何度観ても新たな発見があり、新たな謎が生まれる。きっと生涯観続ける映画でしょうね。