マーベル・シネマティック・ユニバース、好きですかぁ?は~い、皆さん大好きですね。でもゴメンなさい、ボクあんまし興味ないんです。あ、待って待って。興味のない人間の感想を読むのもまた一興だと思いますよ。
作品情報
アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン
- 原題:Avengers: Age of Ultron
- 製作:2015年/アメリカ/142分
- 監督・脚本:ジョス・ウェドン
- 原作:スタン・リー/ジャック・カービー
- 撮影:ベン・デイヴィス
- 音楽:ブライアン・タイラー/ダニー・エルフマン
- 出演:ロバート・ダウニー・Jr/クリス・エヴァンス/クリス・ヘムズワース/マーク・ラファロ/スカーレット・ヨハンソン/ジェレミー・レナー
参考 アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン – Wikipedia
予告編動画
解説
スーパーヒーローたちが自分で撒いた種を自分で刈り取るSFアクション映画です。マーベル・シネマティック・ユニバース・シリーズの通算11作目で、『アベンジャーズ』をフィーチャーした映画としてはこれが2作目となります。
監督と脚本は前作に引き続いてジョス・ウェドン。出演はロバート・ダウニー・Jr、クリス・エヴァンス、クリス・ヘムズワース、マーク・ラファロ、スカーレット・ヨハンソン、ジェレミー・レナーなどのいつもの面々に、何人か新顔がおりますけど面倒臭いので割愛。
あらすじ
ヒドラの残党がロキの杖を使って極秘裏に人体実験をしている研究施設を襲撃するアベンジャーズの面々。そこでアイアンマンことトニー・スターク(ロバート・ダウニー・Jr)は、敵の能力によって恐ろしい未来を見せられる。
帰還したスタークは、杖の能力を使って人工知能“ウルトロン”による平和維持システムを開発。しかしウルトロンが導き出した平和への答えは、「アベンジャーズの抹殺と人類の消滅」という恐るべきものだった。
暴走するウルトロンの野望を阻止すべく再結集するアベンジャーズ。しかし彼らの思惑はけっして一枚岩ではなかった。内部に火種を抱えたアベンジャーズは、そんな状態ではたしてウルトロンの野望を撃ち砕くことができるのであろうか!?
感想と評価/ネタバレ無
公開2日目、2D字幕版をレイトショーにて鑑賞してきました。ボクはこのマーベル・シネマティック・ユニバースというシリーズの熱心なファンではなく、どちらかといえば嫌いな部類に入るのですけど、どうやらそれが如実に作用してしまったようですね。
あくまで個人的な意見ですが、大風呂敷を広げたわりにはたいして面白くありませんでした。このシリーズでボクが評価しているのは『キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー』と『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』ぐらいのもんで、『アベンジャーズ』の第1作目も中の中、誇大広告も甚だしいというもの。
今回の『エイジ・オブ・ウルトロン』もおおむね皆さんの評価は高いようですけど、ボクの感想としては中の下、暇つぶしのつなぎの一作といったところでしょうか。
一見さんお断り?
更なる強大な敵の出現に怯え、アベンジャーズ以上の平和の担い手を生み出そうとしたアイアンマンことスタークの手により誕生した、人工知能ウルトロン。このウルトロンが導き出した平和への答えは、「アベンジャーズの抹殺と人類の消滅」。
それを阻止せんと立ち上がるアベンジャーズの面々。ドンガチャドンガチャガッチャンコ。ってな感じのあらすじでありますが、皆さんお気づきのとおり、何かの映画や漫画や小説で見たことのあるデジャヴ感満点な物語です。
しかも、過去のシリーズをちゃんと観ていないと理解不能なところがあり、ボクのように興味のない何作かはすっ飛ばしているような不届き者は、しばしば置いてけぼりを喰らってしまうのであります。
何がどうなってこういうことになったのか?過去作を観ておらず、おまけに頭の足らない自分が悪いのか?はたまた脚本がお粗末なのか?あいだをとって両方悪いってことにしておきますが、要はなんでもかんでも詰め込みすぎて情報過多なのですよね。もっとシンプルにしてもよかったのではなかろうか?
ヒーローたちの存在意義
いやいや、おそらくそういうわけにはいかなかったのでしょうね。これまでのシリーズの総括をやりながら、新たなシリーズへの転換点となるべき映画を創造する。
狙いはよりシリアスな問題をはらんだリアルヒーロー路線への転換にあったのでしょうけど、それゆえに生じてしまった散漫さと不条理。要するに、アベンジャーズというヒーローチームの存在意義ですよね。
自分たちで問題を作り出し、地球を危機にさらし、自分たちで解決する。これではマッチポンプと言われても仕方がない。平和の担い手が平和を乱すという不条理。この点に関しては、実はアベンジャーズもウルトロンもほぼ共通の認識なのですよね。
いわく、「アベンジャーズは平和のために本当に必要なのか?」
大きな力はまた別の大きな脅威を呼び寄せる。平和のための力が、時に平和を破壊することもある。力をもつ者の恍惚と不安。それでも守るべきものを守る。これって要するにアメリカ自身の姿ですよね?
いや、いま問題となっている日本の安全保障ともつながるか?安倍ンジャーズ?なんてしょうもないダジャレを言っている場合ではなく、意外とタイムリーで重要な問題を提起していたのかもしれませんよ、この映画。
長期シリーズとしての欠陥
しかし、その重たい問題を支えなければならないドラマの安っぽさはいかがなものでしょうか?彼らが途中で植えつけられたトラウマの克服もいい加減ですし、最も無難な人間を殺して感傷を誘うのもまたしかり。
っていうかトラウマ克服した?それは今後のお楽しみってことなのか?ってやっぱりつなぎの一本じゃんかよこの映画!
アイアンマンという殻を脱げばただの人であるスタークと、揺るぎない信念をもつ普遍的正義の使者であるキャプテン・アメリカとの立ち位置がより鮮明化してきましたので、次はおそらくそういう展開になっていくのであろうと容易に想像はつきます。
『キャプテン・アメリカ』の第3作『シビル・ウォー』ではそれがメインとなるのでしょう。しかしやっぱしあんまり興味がわいてきませんなぁ。商売としては上手いと思いますけど、自分は映画でこの手の引っ張りをやるのはあまり好きではありません。
ヘタクソ?
ついでに言うと、映像的にも暗くてゴチャゴチャしていてわかりにくく、どっかで観たことのある画ばかりが並ぶのも気になります。要所要所でキメればいいってものではありません。キャップの盾をみんなが使い回しているのは好きなんですけどね。
飽和状態のキャラクターもあっちを立てればこっちが立たず、結局どっちつかずの最大公約数になるわけですけど、唯一光っていたのはジェレミー・レナー演じるホークアイではないでしょうか?
彼だけがこのアベンジャーズという集団を達観した立場で見ることができ、戦うことの意味、守るべき対象、帰るべき場所、そして継承を見事に実践してくれております。ただいかんせん地味ですわな。そら自虐ギャグも言いたくなりますよ。
ハルクバスターはいい!
というわけで、基本的にマーベルのヒーローたちにあまり興味のない自分の感想と評価はいまいちな結果に終わりましたけど、好きな人は好きなんでしょうね。一般的にはおおむね高評価のようですし。
やはりこの手の映画は大画面の劇場で観るのが醍醐味だと思いますので、シリーズのファンの方はお早めに映画館へと足を運びましょう。しかし、ボクのようにあまり興味のない人はDVDで十分だと思いますよ。
ただ問答無用に大プッシュいたしますのは、今作で対ハルク用のアイアンマンとして登場するハルクバスター!こいつはカッコいいですよ!メタボな体系も愛らしい!もちろん今回のイラストもハルクバスターであります!
個人的評価:4/10点
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